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事任八幡宮様&オールスタッフ様 「夫婦杉の御朱印帳」製作実績、お客様インタビュー | SDGs/ESG対応の木製ノベルティ

「ことのまま明神いとたのもし」歴史の教科書で紫式部の「源氏物語」と並び誰しもが一度は耳にしたことがある清少納言の「枕草子」にも詠まれた「事任(ことのまま)八幡宮」。

古くから願い祈る人々が絶えない神社仏閣として静岡県掛川市には日本で唯一、言の葉で事をとりもつ神様を主祭神とされ、小國神社とならんで遠江一の宮と列せられている由緒正しき神社です。

今回のコラムで取り上げるのは、そんな歴史ある事任八幡宮様の「御朱印帳」です。

事任八幡宮様の御神木になっている大杉は、こちらも歴史の教科書に登場する坂上田村麻呂が植えたもの。との言い伝えが残る大きな杉の木です。

ほかにも「大楠の木」や、山の岩を抱くように立つ2本の木の「むすびの神」と、参道のシンボルにもなっていた木の幹から2本の木が寄り添って大木として育った「夫婦(めおと)杉」と古くからの大木がひしめいていました。

そんな事任八幡宮様の木々でしたが、今から4年前の平成30年(2018年)の台風24号の強風で夫婦杉が倒れてしまいました。

この年は、大きな台風が続き、関西国際空港では浸水して空港機能がマヒして、空港の連絡橋には強風に煽られたタンカーが接触して大きな被害があったりと、記憶に残っている方も多いと思います。

夫婦杉が倒れたときは近くに鳥居などもありましたが、直撃することはなく。若い木々を守るようだったといいます。

ちなみに倒れてしまった夫婦杉は、300年以上の歴史ある木で、樹高30m。2つにわかれている片一方の幹の太さが50-70cm。それが2本、一つの木として幹から枝分かれして育っているので300年という月日の深さを感じます。(一般的に間伐などで周りの木を切り一本の木に栄養を集めるようにまっすぐ太く最適な環境で育てられた杉の木でも幹の太さが30cmを超えるとなると、50年以上かかると言われています。)

神社としてもこの杉を処分してしまうのも忍びないとのこともあって木材市場で競りにかけることになり、「屋久杉のようなすばらしい材料。地元で活用したいと思った」と今回の御朱印帳を製作されるオールスタッフ様が入札しデザインなどでフロンティアジャパンが製作協力をさせていただきました。

夫婦杉の御朱印帳のデザインについて

夫婦杉を落札されたオールスタッフ株式会社より八木さゆり様へのインタビューをもとに弊社営業担当、デザイン担当に当時のお話をふりかえります。

オールスタッフ様は、製材会社として木材の加工、製材はながい経験があり今回の夫婦杉の製材・加工については自信がありました。

ですが一般のお客様に提案する御朱印帳に仕上げるということではデザインの面や仕上げにすこし不安もあり、以前から取引もあり、木を用いたいろんな一般のお客様向けに木製品のデザイン・加工に取り組んでいる弊社フロンティアジャパンへ協力の依頼をしてくださいました。

御朱印帳

角をまっすぐに出したデザイン

フロンティアジャパンでノベルティや記念品、OEMとして取り扱っている御朱印帳はヒノキで作られています。そのため、角をしっかり出しても木の強度がでるので問題はありません。

ですが、今回は杉の木ということもあり、木の特性としてはヒノキよりも柔らかくなります。

そのため、フロンティアジャパンで製作している御朱印帳のような角を出したデザインで仕上げてしてしまうと角にぶつけたりすると簡単に凹んでしまうことが考えられました。そこでデザイン性を損なわず、格式も保てるように角を丸みをもたせつつ、強度的に問題がないように角を調整していくつかの試作を検討しました。

丸みを持ちつつ格式感の感じる仕上がり

また、ほかのご要望では少し難しいものとして「夫婦杉の生えていた向きに、御朱印帳の天地を合わせて欲しい。」との要望がありました。

普通に聞くと、木の生えていた方向に、商品の上下の向きを合わせるのは難しいように聞こえます。

これを書いている私コラム担当なかのひとの技量と経験ではおそらく向きを合わせるのは不可能です。

上下、天地を合わせて仕上げるには、製材された板の木目と断面から木の生えていた向きを見極める必要があります。専門的な言葉をつかうと元口、末口を判断してデザインをしあげる。ということになります。

この判断の仕方は、木のもと根元側が元口、木の先端側が末口といいます。

木は根元の方が幹が太く、上になるほど幹は細くなっていきます。なので、元口の方が、根元側なので幹が太くなり年輪の幅が広くなります。末口の方が、先端側なので幹が細くなり年輪の幅は狭くなります。

また、製材された木目の向きでも木の上下が判断できます。

この年輪の幅と木目の向きの2つで、どちらが元口、どちらが末口というのを見極めることができる。といいます。

ですが、御朱印帳は高さが、約16cmと断面の木目の幅については差が微妙なものとなっていましたが、向きを判断して木の天地を見極めてのデザイン製造とご要望に応えることができました。

オールスタッフさまインタビュー

オールスタッフ株式会社

八木さゆり様

http://www.allstuff.co.jp/

Q.フロンティアジャパンへ協力を依頼した理由について教えてください。

A.レスポンスの早さと専門性が大きな理由です。

フロンティアジャパンさんとは、このお仕事の以前からお付き合いがありました。

林業や木材の業界は比較的おっとりしている会社さんが多い中で、フロンティアジャパンさんはお問い合わせの回答や提案などのレスポンスの早さもあり、デザインなんかの提案にも木のことを理解した上で早く回答をしてくれます。

今回の事任八幡宮様の御朱印帳では、デザイン面でとくに頼りになりました。

また、木なので反ってしまうことが懸念されましたが、商品化のあとでのそういったアフターフォローまでもフォローしてくれたりと、顧客サービス、アフターサービスの部分までお任せできるのでよかったです。

担当デザイナーIより事任八幡宮様「夫婦杉の御朱印帳」デザインのポイントについて

歴史もある木で格式を感じさせるデザインにすることはもちろん、木目の末口元口を見極めたり、使用する板も幹の中心と端のものとで木目や色味も変わるので、御朱印帳で2枚使うものもできるだけ近い木目と色のものが組み合わさるようにしたりと工程が大変でしたが、そのかいもあって出来上がりもよく満足しています。

まとめ

今回は、事任八幡宮様にて台風にて倒れてしまった木を利用して御朱印帳の製造加工の紹介でした。

フロンティアジャパンでは、こういった歴史ある木が倒れてしまってそれをつかって何かつくれないか?といったお問い合わせや木造建物を取り壊さなくてはならなくなったので、その材でなにかつくれないか?といったちょっとかわったお問い合わせにも対応しています。また、公共工事や公園などの維持管理で発生する支障木や管理でどうしても切らないといけない木などをつかって木製のノベルティアイテムやカレンダーをつくることができます。

ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。

【ショールームのご案内】

フロンティアジャパンにて作成してきたノベルティアイテム、記念品はもちろん、最新商品や大型アイテムなど実績サンプルを多数展示してます。

木製品特有の年月とともに変わる風合い、味わい、木の種類による違いなどお手に触れて確かめられます。

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