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ノベルティグッズではじめる企業の脱炭素・GX・SDGsの資材調達

最近いろんなビジネス情報サイトや経済新聞にて目にすることが増えました「脱炭素の資材調達・購入」について。

これは、脱炭素経営とよばれる気候変動の対策として事業としてつかう資材や備品をできる限り低炭素もしくは脱炭素になるものへ置き換えて、企業として排出するCO2をゼロにしていくことです。

この脱炭素経営は、ほんの4,5年前には大企業のなかでも欧米に軸のある企業だけのもので、あまり一般的には注目されてはきませんでした。
ですが、政府として炭素税(炭素賦課金)として欧州並みの課税負担が検討されていることが発表されてから注目があつまるようになりました。

具体的に何をするのか?といえば、企業がしようする電力と使用する資源の2つを低炭素、脱炭素のものにすることで、炭素中立(カーボンニュートラル)を目指すというものです。

今回は、「この脱炭素経営で求められる脱炭素の資材調達、購入には、木製や木をつかうことで脱炭素になります。」というコラムになっています。

なぜ脱炭素経営が求められるのか?

脱炭素の取り組みではESG経営が特にフォーカスされます。

ESG経営での脱炭素は、具体的にはGHG(グリーンハウスガス:温室効果ガス)計算として、企業が事業で商品やサービスをつくったり、行ったりするときに発生するCO2量を計算してコーポレートガバナンスとして発表することが求められます。

これは、その企業のなかだけでなく、資材の調達で産地から工場までの輸送でかかるCO2や、なにか部材を作ってもらったり、特殊加工などを行ってもらう下請け企業が発生するCO2も含まれてきます。

ざっくりとですが、ESG経営での脱炭素をまとめますと、「企業は、全ての工程で発生するありとらゆるCO2を測って、それをゼロにしよう。というもので、それがうまくいくと企業の株価に影響したり、出資や融資のされやすさにつながる。」というものでした。

このESG経営だけをとっても、脱炭素の取り組みひとつで企業の株価に影響するので、多くの企業で対応がなされてきました。

そして、このながれをさらに強めたのが、GXと欧州並みの課税負荷が検討される炭素税(炭素賦課金)です。

ちなみに炭素税というと2012年にはじまった「地球温暖化対策税」を思い浮かべる方も多いと思いますが、今回の炭素税とはまたちょっと違います。
これまでの地球温暖化対策税は、日本では主要な産業の多くで炭素を発生する事業が多いこともあってか欧州の炭素税並みの負担となるような課税ではありませんでした。

今回注目を集める要因となった「炭素税」は、化石燃料を輸入する企業に対しての賦課金が2028年から始める予定という。政府から発表された法案「脱炭素成長型経済構造への円滑な意向の推進に関する法律案」のものです。

いまのところは「化石燃料を輸入する企業」が法案の対象となっていますが、本来の狙いは全ての企業で二酸化炭素(CO2)の排出におうじて欧州並みの課税として炭素賦課金を課していくことを目指している。と言われています。

こちらをざっくりまとめますと、「企業が炭素を排出しているとそう遠くない未来に結構な課税をされて大変な経営負担となる。」というものです。

ただ、さすがに多くの負担となる脱炭素の取り組みへの対応を企業だけの負担にさせてしまうのは、雇用維持や機会損失となったりすることもあって大変だろう。ということでGX(グリーン・トランスフォーメーション)として、脱炭素への取り組み、設備投資や商品開発などに官民合わせて10年間で150兆円が投じられることがきまりました。

この炭素税とGXの2つがあり、急速に企業が脱炭素経営として、低炭素、脱炭素になる資材を求めている。というのが今の状況です。

具体的な脱炭素の資材調達方法

では、この脱炭素の資材調達はどうやるの?といいますと、主には2つです。

1 ・事業で用いる電気・エネルギーの脱炭素、低炭素化です。
2・事業で用いている資材・原料や備品などで化石資源系を用いて炭素発生が多いものを脱炭素、低炭素のものへ置き換えるというものです。

1 の電気やエネルギーについては、もうシンプルに自然再生エネルギーを用いる。例えば太陽光発電や風力、バイオマス発電などがあります。
自社で発電設備を整えても良いですし、自然再生エネルギーで発電されている企業からの購入でも良いようです。

一方で手こずるのが、2の事業で用いる資材や原料、備品のほうです。

なんせ、なにをどうやったら化石燃料資源系の資材や原料を、脱炭素や低炭素のものに置
き換えることができるのか?ぱっと思いつかないものです。

例えば、バイオフューエルやカーボンニュートラル燃料や木や植物などの自然素材は、光合成による炭素吸収で脱炭素につながります。
とはいえ、じゃあ簡単にそれらに置き換えられるか?というとまたちょっと違う問題が起きてきます。

カーボンニュートラル燃料にしても、技術的にそれをつくれても事業で必要な量が安定的に供給できるのか?供給はできても、価格は?炭素以外の環境負荷は?原料の調達などで人権や地域の文化などを侵害、侵食しないか?といった様々な要素が複雑に絡み合ってきます。

木や自然の素材を用いるにしても、耐久性が落ちないか?資源の獲得先は?ほかにも製造側から求められる要件がたくさんあり、木や自然素材ということで先にもあげたような原料の獲得において配慮しなくてはならない要素がいくつもあります。

そのため、企業によってはこの脱炭素になる資材や資源の調達、購入に専属の部署、専門の人材をおいて対応しているというところもあると言います。

中小企業は関係ない?

ここまでお読みいただいて、「いや、大手は大変だな。」と思われた方もいらっしゃると思います。

あけすけに言ってしまうと、中小企業だからといってこういった問題に巻き込まれない。というわけではないです。
先にも挙げましたがESG経営では、サプライチェーンとして下請け企業などまで脱炭素の取り組みが求められますし、炭素税が本格的に動き出せばすべての企業での炭素発生に課税がされるようになります。

大手企業ほどすぐにではないですし、大きな影響はまだ先になると思いますが、遠くないうちに脱炭素経営をしないといけなくなるときがきます。

このGXや炭素税だけでなく、環境関連やサスティナブルなことで中小企業や街の商店でも無視できないものでは、資金繰りでお世話になっているであろう地方銀行で、企業や事業、商品開発などのサスティナブルなポイントを評価して出資や融資を行うESG的な金融サービスがどんどん出てきています。また、GHG(グリーンハウスガス、温室効果ガス)計算でのスコープ3ではサプライチェーンまでその範囲となるため、脱炭素などの取り組みをしていないと大手企業との取引ができなくなるなどのケースもあります。

逆に考えると、早くに脱炭素経営をはじめておけば大手企業などから声がかかり、おもわぬ機会が得られるかもしれないビジネスチャンスのときでもあります。

こういった環境への話題やニュースは政治的な思惑などもからんでいて、いろんな意見が飛び交いますが、環境への配慮のながれは日本だけではなく世界的にもとても強く、早く、流れています。

振り返りますと、2015年にはじまったSDGsはもちろんのこと、2021年には環境や社会への配慮をされた事業や企業への投資を行うESG投資が世界の金融市場の40%を超え経済界で騒がれ。先にもありました日本独自の環境や自然への配慮の取り組みとしてGX(グリーン・トランスフォーメーション)。ほかにも欧州の人権環境デューデリジェンス、モータースポーツ最高峰のF1でのネットカーボンゼロ、不動産でもESG不動産投資とグリーンビルディング認証と、例を上げようと思えばキリがないくらいにたくさんあります。

変化のときに、変化の先を読めれば手が打てますし、今回は環境に配慮する。という目に見えている変化です。
たしかにこの環境への対応でビジネスチャンスを掴むというのはむずかしいかもしれませんが、すくなくとも、GHG計算などをして炭素中立にしておけば炭素税の負担は減らすことができますし、いまならいろんな補助金などもあるので取り組みやすい状況も整っています。

「地球がダメになるかならないかなんだ、やってみる価値はありますぜ。」と某機動戦士映画のモブキャラみたいなノリで書いていて恐縮ですが、ほんとうに今がチャンスだと思います。

脱炭素になる。木でグリーンカーボン

ここからは、もう手前味噌やん、ポジショントークじゃん。という誹りを全面に、それは矢面にたちつつ、槍衾になりながら書いていきます。

「どうせ、木をつかえっていうんだろう?」と思われた方、正解です。

木や森は、脱炭素になります。

森林による二酸化炭素吸収量の算定方法について:林野庁

https://www.rinya.maff.go.jp/j/press/kikaku/211227.html

脱炭素のGHG計算でも森林吸収は有効な手段のひとつとなっています。

世界的にも森は自然の炭素吸収があるものとして、グリーンカーボンと呼ばれています。

ということで、さくっとすぐにできる脱炭素の取り組みとしては、木をつかいましょう。
もしくは森を持ちましょう。というものがあります。
ただ、森をもつのはさすがにハードルは高い。そうなると、さくっとできそうなところで、いまある備品を脱炭素につながる備品に置き換えるが一歩目としてはじめやすい気がします。

たとえば、1000人規模の企業様でボールペンを備品で揃えている場合、フェルミ推定などでざくっと考えるとはたらく世代が年間に使用するボールペンは約5本前後。なので1000人規模であれば年間5,000本が使用量となります。プラスチックなどで作られているボールペンを、木製に置き換えるのも5000本ともなればある程度は脱炭素になりま

また、木には光合成で吸収したCO2を分解して炭素を固定する自然の力があります。

この力は、木を切っても、切った木をグッズにしてもはたらきます。
木を燃やしたり、腐らせてしまうと大気に炭素が放出されるのですが、そうなっても炭素中立なのでエコです。

5000本のボールペンを弊社の太軸ボールペンに置き換えた場合で考えてみます。

木製ボールペン

https://eco-pro.ne.jp/product/jb318/

5000本で39.9kgの炭素を固定削減。一般家庭が排出するCO2の排出量で置き換えると8.1日分削減になります。
ちなみに、類似性のある植物で竹がありますが、GHG計算のプロトコルに含んでいいのかどうかは明記されていないため、CO2吸収されるといわれていますが確認は必要なので

木製ノベルティグッズで脱炭素

さらに手前味噌が高速でこねくり回されていきます。
木製グッズとしてノベルティに用いることで脱炭素になるということはある程度理解いただけたと思います。

脱炭素ですと、カーボンフットプリントも気になるところです。弊社の場合国内製造にこだわっていたり、GHGプロトコルに応じて商品を通じたCO2排出なども計算ができると思います。(ここは担当の営業に要確認ください。)

例えばですが、商品につける総付けの景品はもちろん、イベントや展示会で配布する販促グッズ、ノベルティグッズなどをこれまでプラスチックなどを用いている場合に木の同質品に置き換えた場合に、どれくらいの脱炭素、炭素排出量削減になるのか?といったところも計算ができます。

ただ、この場合に気をつけたいのは、その木がどういった木材なのか?になります。

木材には紛争木材といって、どこかの国や地域を侵略をおこなって違法に伐採した木材などがあります。
国際的にも、こういった木の取引は違法なものとして取引が規制されています。

ほかにも、安価にした方が取引が有利となるため、違法な伐採や環境や自然への負荷がかかっていたりといった懸念もあります。
そういった懸念がある場合には、FSC®認証などの証明がされているか?産地証明がきちんと取れるか?などでチェックすることができます。

こんなこともできるかも…

夢じゃないあれもこれも、とちょっと妄想ベースで恐縮なお話になりますが。
GX(グリーン・トランスフォーメーション)や脱炭素での資材調達では、現在作っている製品のサプライチェーンやバリューチェーンをでっっっっきるだけ変えずに、脱炭素ができるとそれが一番いいのはではないか?と思います。

サプライチェーンもチェーン(鎖)というだけあって、一回組んでしまうとなかなか組み替えにくいものです。
そんなななかに、脱炭素系の商材を組み込んで思ったほど脱炭素にならなかったとなると、もう目も当てられません。

いまの製品の形をかえる。なんてことになったら金型などを0から作り始める必要もあります。
サプライチェーンもバリューチェーンも、金型もできるだけ変えないような脱炭素化として、Kitto+の木粉のプラスチックがもしかしたらお役に立てるかもしれません。

というのも、現在のKitto+は私たちがノベルティグッズやOEMなどで木製品をつくる際に、どうしても出てきてしまう木クズ、おがくず、端材をあつめてプラスチックに混ぜることで脱炭素化を実現しています。

ただ、このKitto+で用いている木のプラスチックをそのまま脱炭素になるからと流用しても、製品基準をクリアしないと思います。
ですが、Kitto+の強みはさらに素材を混ぜることができることにあります。

例えば、金属系の素材を混ぜて強度を加えたKitto+金属プラスチックであれば、脱炭素が実現できて、金属の強度をもち、プラスチックのような可変性や加工性で金型にぐにょんと入れることもできます。

建築施工系であれば、コンセントボックスをKitto+の木粉プラスチックを用いて耐火性のある素材を加えることで建築基準をクリアした脱プラスチックで脱炭素なプラスチックとして貢献ができる。かも、しれません。

テレビなどの家電であれば、リモコンはもちろんですが、筐体躯体など金型でつくる部材であれば、強度はもちろん耐熱や摩擦摩耗などの場所ごとの課題に応じた素材を加えることで脱炭素になりつつ課題解決につなげることもできるかもしれません。

まとめ

いつもはSDGsになるノベルティを紹介していますが、今回は世界的な脱炭素社会、脱炭素経営にめがけて、弊社がさらにいっぽできそうなことをまとめてみました。

ぜひ、ノベルティや販促の脱炭素化からつぎのステップとしてKitto+でこんなことできん?と相談してみてください。
もしかしたらクリティカルなことができるかもしれません!

では、最後までお読みいただきありがとうございました。

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木製品特有の年月とともに変わる風合い、味わい、木の種類による違いなどお手に触れて確かめられます。

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