
「こっちは150年のだね。」
まさにその花粉症の木材です。 東京都で林業の事業として、多摩地方の山林では花粉症の症状として重くなりがちな「杉」「ヒノキ」の樹木を伐採して、別の樹木への植え替えを推進しています。
今回の”花粉の”とは、その東京都の花粉症対策事業のことで、その事業で切られた木のことです。 取材の日にあったこの木は、たまたま野村さんがその100年,150年の木材を材木市場で購入したものです。
その木を野村さんは購入して、製材までおこない資材として建築会社や家具会社などへ販売をする。 「こっちのは杉で、向こうのはヒノキ、そっちも100年は経ってるね。」
1921年というと、m(メートル)制が日本で制定されて、それまでの尺貫法からの移行を進めることを決めた年で、フランスではココ・シャネルが香水のNo.5を発表した年 1871年は、徳川慶喜が江戸幕府の政権を朝廷に返上した大政奉還から4年しかたっておらず、明治政府が廃藩置県を定めた年です。
そう考えると、江戸時代が終わってまだ数年、もしかしたら幕末の動乱期に芽吹いた木と、この木は何尺になるんだろうね。と言われていたかもしれない木と、そう考えると自然の奥深さを感じてしまいます。 ちなみに、第一回の箱根駅伝は、1920年なので、箱根駅伝もすごい歴史を持っていますね。
買った木は、この資材置き場で保管し水分を飛ばす乾燥まで置いておきます。 伐採されたばかりの木は、含水率(木の中にふくまれている水分)が高くてかなり湿っています。 しっかりと乾燥させないと、加工の途中でカッターなんかの機材がきれずに止まってしまったり、破損したりしてしまいます。 とはいえ、チェーンソーのような機材では綺麗にしあげることはできないので、木材の製材の前には欠かすことのできない作業です。
「たまに、テーブルの天板に使いたいから売ってくれってくるんだよ。」 以前は仏像彫りが趣味という人からの問い合わせもあったという。 「加工屋だからまとまった注文がいいんだけどね。」 とはいえ、木をつかいたい。という人がいること自体はありがたいようでした。
ふとく丸い木材をうすく切って行きながらすこしづつ、すこしづつ、四角に成形していき大きな一枚の板にしていく 木材を無駄なくつかえるように角度や切る厚みを計算した丁寧な仕事と手間をかけた工程が積み重なって私たちが使うような板になっていました。
フロンティアジャパンでは、ノベルティにつかう木材を国産の間伐材にするだけではなく、加工などや製材といった木材が使えるようにするまでの過程も国内にて行っています。
100年,150年前の木が2021年に残っているように、林業、木材加工の手仕事を後世に繋いでいけるように橋渡しをしていきます。
【ショールームのご案内】

フロンティアジャパンにて作成してきたノベルティアイテム、記念品はもちろん、最新商品や大型アイテムなど実績サンプルを多数展示してます。
木製品特有の年月とともに変わる風合い、味わい、木の種類による違いなどお手に触れて確かめられます。
なお、見学をご希望の場合は、お問い合わせフォームよりご予約いただけますと幸いです。
