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SOPHIAドラムス赤松様 グッズ作成 【ドラムスティックを木製品に…事例紹介】

街は〜またいくつも戸惑いを投げかける。

コラム担当、中学、高校のころはロック系ミュージックが全盛、世代的にはもうど真ん中。

お気に入りのバンドやアーティストと同じメーカーや公式シグネチャーモデルのギターやベース、ドラムでそのバンドになりきって…文化祭で演奏する。という青い春を過ごしていました。

今回のお客様インタビューは、同じ世代なら、知らない人はいないくらいのアーティストの方へのインタビューで、時が近づいていることに気がついたら、あの頃を思い出し緊張を自覚するより先に手が震えてきました。

ロックバンド全盛のあのころにヒットチャートを席巻、時を超えていまなお愛されるバンド「SOPHIA」ドラムス赤松芳朋様です。

思い返すと、私の友人にはSOPHIAが大好きなあまり、SOPHIAという英名だからと上智大学(SOPHIA UNIVERSITY)へ進学した友人もいるくらいの超人気バンド。

このお話を受けたときに「SOPHIAだ!SOPHIAのドラマーさんだ!」と身体の熱がうわっとあがりました。

目次

思い出もあって捨てられないものをグッズへ

一見すると何の変哲もない、SOPHIAと赤松さんの名前の入ったお箸です。

でも、なぜ、箸??「箸は、また、いくつも戸惑いを投げかける。」と思われるかもしれません。

実はこのお箸、元ドラムスティックなんです。

「中学生のころにドラムをはじめて練習なんかでドラムスティックが折れても、どうしても捨てることができなくて、箱に入れて大事にとっておいたんです。」

赤松さんは物を大切にする性格で「これ、なんかに使えないかな〜」「ファンのプレゼントとかにすれば喜んでもらえるかな?」と大切に保管しつづけていたといいます。

折れかけのものだけでなく、折れてしまったものも含めドラムをはじめた中学一年の時からずっと大切にしまいつづけて保管されたドラムスティックは、気がついたら部屋のなかに何箱も積み上がり、なんと20箱以上。

こちらは、試作のために持ち込まれた箱の一部、色褪せた箱からは、赤松さんのこれまでの思い出が感じられます。

そんな部屋に積まれたドラムスティックの箱を見て、「これは、さすがにどうにかしないとな」と、2,3年前にスタッフに相談したところ「木をつかって新しいものを作ってくれる会社がある…」という話になり「じゃあ、いつかSOPHIAが復活したときにぜひお願いしよう。」となったといいます。

そして、時が経ち昨年2022年にSOPHIA復活。

赤松さんは、2023年1月8日に開催されるSOPHIA LIVE 2023 “return to OSAKA”に合わせてドラムスティックをつかってグッズをつくる時だ…と思い立ちフロンティアジャパンへのお問い合わせになりました。

ただ当初は、グッズにするといってもお箸ではなくキーホルダーなどを考えていたと言います。でも、ドラムスティックの細さもあり、ショールームを見学しながら赤松さんも「何がつくれるんだろう…?」と”何がつくれるか?”から打ち合わせははじまりました。

グッズ製作にあたっては、どうしてもこだわりたかったこととして「これ、ドラムスティックだったんよ感」をどうにかして出したい。グッズ自体も「かぎりなくドラムスティックに近いものにして、こだわりを感じられるものにしたい。」という想いをもとにさまざまなアイディアが出されました。

一番最初に出たアイディアは、「菜箸」。

菜箸ならかぎりなく元ドラムスティック感がひき出せます。

でも、使う人は限られてしまう。もっと多くの人が使えるものがいいだろうと、他のアイテムを模索することに。

そして次に出たのが「鉛筆」。

鉛筆にすることができたならどんな人でもつかうことができます。

ただ、鉛筆にするには、木のなかに鉛筆の芯を入れるためにおおきな平たい板にしないといけないなど加工工程の問題もあってむずかしいことがわかり断念。

ドラムスティックを何にしたら”ドラムスティックからつくりました感がのこり、多くの人に喜んでもらえるのか?”に悩んだなかで、多くの人がつかい、元ドラムスティック感をたっぷり感じることができるグッズとして「お箸」に辿り着きました。

ドラムスティックをどうやってお箸にするのか?

一方で、フロンティアジャパンでもある問題が…

フロンティアジャパンでは、これまで野球のバットや建物の足場材、伝統舞台の解体材をグッズに加工する。という経験ありましたが、ドラムスティックという細長い木材をお箸へ加工する。ということはやったことがなく、まずはドラムステックを加工すること自体ができるかどうか?というところから模索することになりました。

加工現場の職人たちも、ドラムスティックを加工するという経験はさすがになく「これをお箸にするんだけど…できそうですか?」と木工加工職人の猛者たちに確認をとり「この丸みのままだと、さすがにむずかしい。でも、丸みを落として角を出せばなんとかなるかもしれない。」と加工は問題なくできそうだ。ということがわかり、自信を持って一歩をすすめることができました。

ドラムスティックの丸みを加工して角を落とし、まずは角材にします。そして角材を加工してお箸にしていきます。

ただ、難点はどうしてもドラムスティック一本につき、お箸一本しかつくれないことなのですが、これはこれと、赤松さんがドラムスティックで刻み込んだビートやリズム、音への想いが一つに一つと受け継がれていると思えば、お箸にも魂がこもるものです。

ちなみに、このお箸には2つの木が使われています。一つがメープル、もう一つはヒッコリー。

「ドラムでリズムを刻むときって右手を多用するんですよ、もうほとんど右、右、でたまに左という感じ。演奏を続けていると、同じ重さだと違和感が出てきてしまって結構影響するんですよ。そのバランスをとりたくて、利き手の右手には軽いメープル、左手は重いヒッコリーで。木を変えてバランスを調整しています。」

ライブでも、ドラムスティックもひとつひとつグラム単位で重さをはかり演奏で使うものを選ぶようにしている。というこだわりも、一膳のお箸にメープルとヒッコリーと2つの木をつかうことで赤松さんのこだわりを体現。

写真は、試作でつくったヒッコリーとメープルの1セット

「いまはもうヒッコリーとメープルの違いがわかるようになりました!つぶつぶで目の細かい方がヒッコリーで、つるんとしたほうがメープルですね。」と赤松さん

そして、思い出のドラムスティックは変化を遂げたのであった…

このお箸を販売するにあたってもうひとつ悩んだのが商品名に「元ドラムスティック感」をどう出すか?だったと言います。

グッズにするときにも、こだわりであったドラムスティックがこういうグッズに生まれ変わりました。というのが一発でわかるネーミング。

それでいてくすりと笑えて愛されるように……

と出てきたアイディアが「ドラム(チョップ)スティック」ドラムスティックの余韻をストレートにのこしつつ、しっかりとお箸であることもわかるパワフルなドラムのようなインパクトもある素敵なネーミング。

そしてこだわりは細部に至ります。特にこのドラムスティックに刻まれている月のロゴ。この月は、赤松さんの下のお名前「芳朋」の朋の字にある月から…

お箸にもこの月のロゴがサイズを合わせて印刷されました。

こだわりがぎゅっと詰め込まれたお箸に「これ見てても馴染みがあるんですよ。あ、俺のスティックだ。」と赤松さんも納得の一品となりました。

ちなみに、この月のロゴイメージはコラム担当も大好きな某漫画からイメージしたものとのことッ!

この話だけで担当なかのひとのテンションも上昇(ゲイン)しました。

担当デザイナーHよりグッズデザインのポイント

ドラムスティックをお箸に加工するにあたっては、職人さんがしっかりとやってくれたので助かりました。

また、台紙パッケージなどのデザインも赤松さんサイドでやっていただいたので、デザインで自分ができる仕事は多くはなかったのですが、お客様のこだわりでもあった月の形のロゴをお箸に印刷したときに細やかなデザインが綺麗に表現されるように何度も調整をしました。

どうしてもお箸の幅なので印刷できるサイズも限られて大きく印刷することはもちろんできない。かといって、印刷可能面を気にしすぎて小さくしてしまうと印刷したときに月のロゴがつぶれてしまうことが考えられました。また、小さくするとロゴのインパクトも弱くなってしまう。このバランスを見極めることにはかなりこだわりました。

大阪城ホールでの販売と反響

そうしてできたグッズですが「正直いえばどれくらい反響があるのか読めない部分があって不安はあった」といいます。

そこで、まずは赤松さんのYoutubeやSNSで宣伝を行ったところ「想像をはるかに超えた反響があって、これ足りなくなるんじゃない?」と焦ってしまうくらいだったとか、大阪城ホールでの販売も人気だったようで、私たちも安心いたしました。今後はwebサイト分の販売が開始されるそうです。

まとめ

ドラムは案外と消耗品が多いといいます。

今回のドラムスティック以外にも「ドラムのヘッド」や「シンバル」が消耗品なのだといいます。「シンバルはDIYでグラインダーで削って再利用したりしてどうにかしてきました。ドラムのヘッドはどうしようもないんでサインを書いて、ライブのときにフリスビーのように投げてファンにあげちゃう。」とライブでギタリストがピックをなげてプレゼントするようなファンサービスとして使っているようです。

今回の木製グッズ作成でかなり木について詳しくなった赤松さんですが、主催されているドラムレッスンの生徒さんのなかには、ヒッコリーとメープルの違いを匂いで見極めるような方もいるんだとか。

そんな赤松さん、実は、今回のグッズ作成を終えたあとでひとつ困ったことが出てきてしまったと言います。

それは「今回のお箸でドラムスティックをつかったら、収納していたスティックケースがいっぱいあまっちゃったんですよ。」とインタビュー中は笑いが絶えませんでした。

SDGsが広まっている中で、資源を活かして違う用途にするアップサイクルな取り組みで「ドラムスティックをお箸にする。」というユニークなアイテムということで、根掘り葉掘り聞いてしまいました。

最後にSOPHIA赤松さんよりファンの方へむけて

「SOPHIA、今シングルコレクションのようないろんな世代の方が楽しめて懐かしいと思ってくれるようなライブを行なっています。ぜひお越しください!」

SOPHIA 公演情報

3月4日(土)、5日(日)「SOPHIA LIVE 2023」 東京ガーデンシアター公演、ローチケ・チケットぴあ先行受付開始!

https://sophia-eternal.jp/news/detail.php?id=1105999

■公演情報

SOPHIA LIVE 2023「MTV Unplugged Presents: SOPHIA」

2023年3⽉4⽇(⼟) 開場16:00 / 開演17:00

SOPHIA LIVE 2023「Plugged Live」

2023年3⽉5⽇(日) 開場15:00 / 開演16:00

会場:東京ガーデンシアター

赤松芳朋さん official web site

https://www.yoshitomoakamatsu.com/

赤松さんのドラムレッスンは公式ウェブサイトから

【事例集のご案内】

いろんなグッズの事例を知りたい!という方はこちらの事例集をダウンロードください。

【ショールームのご案内】

フロンティアジャパンにて作成してきたノベルティアイテム、記念品はもちろん、最新商品や大型アイテムなど実績サンプルを多数展示してます。

木製品特有の年月とともに変わる風合い、味わい、木の種類による違いなどお手に触れて確かめられます。

なお、見学をご希望の場合は、お問い合わせフォームよりご予約いただけますと幸いです。

TEL 0120-98-2339
携帯(スマホ)の方
03-6772-2280

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