何故だか最近いろんな動物がたまらなく大好きで、海外の動物病院のドキュメント番組を多数視聴したり、ふれあい動物園に足しげく通ってみたり…
特にドキュメント番組では農場の牛や馬、羊やヤギなどの出産や治療を経て元気になる姿に目が離せません…!
そんな番組をみているとますます動物たちとふれあいたいという気持ちが強まり、本当に近々牧場にも行って牧場の動物たちにも会いたい!と思っていました。
そんな素敵なタイミングで雪印こどもの国牧場様におがくずの活用事例についてお話しを伺えるということで、「うしでんしゃ」に乗って念願の牧場へ!
まず簡単にですが雪印こどもの国牧場様について。
昭和40年にこどものために「こどもの健康を守り、 情操を豊かにし、自然の美と恵みを遊びの中に生かしていく」をテーマに神奈川県横浜市に造られ、お子さま向けを中心にどうぶつとのふれあいや様々な体験ができる牧場です。
広大な草地もあり、お子さまがご家族と一緒にのびのび楽しく過ごせる場所になっています。
牛、馬、ポニー、羊だけでなく場内にあるこどもどうぶつえんではモルモットやうさぎなどの小さい動物たちとのふれあいも行っており、お子さまが様々な動物たちと直接ふれあい体験をすることで動物のあたたかさや大切さを学んだり新しい発見を得られたり…そんな楽しく学べる素敵な場所です。(暑い季節はふれあいがお休みの場合もあるそうですので事前にご確認下さい)
もちろん大人も動物たちの姿を見つめたりふれたりもでき、大人向けの乗馬体験もあるそうですのでお子さまだけに限らず、幅広い年齢の方がしっかりと楽しめます。
動物たちがとにかく人に慣れている子が多く、とってもかわいいです…!
そんな素敵な牧場の動物たちの為に、雪印こどもの国牧場様では弊社の工場内で木工加工の際に出てしまう木の端材(おがくずを指します)を有効活用していただいています。
今回は雪印こどもの国牧場ご担当の千草様に、おがくずの活用を中心に動物たちのことも含めてお話しを伺いました。
おがくずを引き取っていただく事になったきっかけを教えていただけますでしょうか
「今までは近くに材木屋さんがあったのですが、全てなくなってしまい困っていました。
そんな時に近くの製材所さんから、おがくずを引き取ってくれるところを探している新しい会社があるけどお話しをしてみますか?と、声をかけていただいたのをきっかけに、フロンティアジャパンさんの工場からおがくずをもらうことになりました。
必要な分を全て購入するとなると費用的にも大変なので、寄付という形でいただけるのは助かります。」
フロンティアジャパンとしても引き取って活用していただければ、焼却処分をせず環境への負荷を削減できる為、会社としても環境にとって良い選択ができとてもありがたいです。
おがくずをつかうことでどういったメリットがありますか?
結論から言ってしまうと「もうこれ(おがくず)がないとダメです」と千草様がおっしゃる程、牧場にとってはなくてはならないくらい不可欠なもので、様々なメリットがあるとのことです。
・保温性とクッション性がある
「保温性があるので、敷材として敷いておくことで冬場の寒い時には特に役立っています。」
クッション性もあってふかふかなので、動物たちの足にもやさしく敷材としてはなくてはならない存在に。
おがくずは保温性だけでなく、断熱性にも優れている材なので敷材にすることで体温が逃げてしまうのを防いで保温にもなり、動物たちを冷えから守ってくれるのにも一役かってくれているようです。
加えてクッション性も兼ね備えている為、保温性・断熱性と併せてふかふかで敷材にはぴったりというわけですね。
・敷材として使うことで排泄物を吸収してくれる
おがくずには吸水性もあり、他の敷材に比べ糞尿を吸収してくれることで動物たちが汚れにくくなります。
これがゴムマットだと吸水性がないので動物が汚れてしまうし、おがくずを敷かないでいても汚れてしまいます。
「おがくずが足りない時は代わりに牧草を敷いていますが、おがくずの方がしっかり吸収してくれます。」と、千草様はお話ししてくださいました。
木が元々もっている、水分を吸収する力(つまり吸水力)が役立ってくれています。
調べてみるとこのおがくずの吸水力は実際に牧場以外でも様々な場所で利用されていて、工事現場や駅など我々の身近なところでも活躍しています。
冷蔵庫がまだなかった時代には、氷の保管におがくずが使われていたとか…!
氷が溶けて水が出るとその水が氷をより溶かしてしまうのをおがくずが水を吸収して断熱もしてくれるので、氷が溶けにくく長く保管しておけたそうです。
おがくず、私が思っていたよりも昔から大活躍していました!ということで吸水力は確かです。
・排泄物を吸収したおがくずは捨てることなく更に再利用
動物たちの排泄物が混ざったおがくずは堆肥舎に集めておき機械で混ぜた後、畑の肥料として農家さんの元で再利用されています。
広いスペースで機械を使ってしっかり混ぜて
このあと堆肥として農家さんのもとへ。
この無駄のないサイクル…素敵です…!
廃棄物を増やすことなく、使い終わったおがくずを堆肥として牧場とはまた別の場所でも有効活用されているこのエコなサイクルの中に、自社のおがくずがお役に立てていることがなんだか嬉しい気持ちです。
ここから畑で作物が育てられ、その作物を私達がどこかで既にいただいているかもしれませんね。
そんないろんなメリットがあるおがくずは捨てることなく、畑という場所で牧場以外でも有効活用されていました。
動物さんたちにも喜んでもらえていそうですか…?
「特に動物達は敷材の好き嫌いはないです。」とのこと。
動物たちは当然お話しができませんので直接聞くことは叶いませんが、千草様のお話しから選り好みはないけど保温性や吸収性、クッション性もあるので敷材としておがくずを使うことで動物たちにとって快適に過ごすのに役立っているんじゃないかということがわかりました。
おがくずを敷くことで怒ったり嫌がったりというお話しはなかったので、気に入ってもらえているんじゃないかなーと思っておきます…!
ちなみに…まれに動物たちの口に入ってしまうこともあるようですが、本人たちも特に気にしているとかはなく健康面でも問題ないそうなので、動物にとっても安心安全なようです。
おまけ~牧場の”〇〇”なお話し~
おがくずの活用に関する部分以外にも千草様がご親切に牧場の様々なお話しを聞かせてくださり、このまま掲載しないのはもったいない…!と思ったので普段一般の方が中々目にすることがないレアなところも、少しご紹介していきたいと思います。
◆搾乳は牧場がお休みの日にも欠かせません
搾乳は牧場がお休みの日でも毎日欠かさずしてあげないと、お乳が張ってしまい牛にとってつらいのだそうです。牛の為にも搾乳は欠かせない大切な作業なんですね。
搾乳しているところにおじゃまさせていただいたのですが、思わずおぉー!すごい!と声が出てしまいました。
写真左奥の方から牛が自分から入ってきて、自分から配置についてくれます。
3頭ずつ並んでそれぞれ機械で搾乳してあげます。
スタッフの方が消毒→機械を付けてあげるなどの設定→終わったら自動で機械が外れるのですが、そのあと人が誘導することなく自ら右奥の方にある出口から退室していく姿に驚きでした。賢い牛さんたち…!
たまにフライング気味に満室なのに入ってきてしまう子もいるみたいで、私が見学させていただいた時も一頭の牛がフライング入室していました。そこもまた動物故、かわいいです。
毎日一頭ごとにこまかい記録が機械で管理されていて、搾乳量が少なかったりするとすぐにわかるようになっているそうで、体調のチェックにも繋がる大切な情報です。
そうして機械で管理しつつ搾乳された生乳は36℃ですが、そのままだと傷んでしまう為搾乳後は4℃でキープして管理されます。
ここに溜まっていき、
大きなタンクに集まって4℃をキープしつつ保存。
こうして大切な生乳を傷めないようしっかり管理されていることで、牧場の美味しい牛乳をいただけるということですね。
なんだか牛乳が飲みたくなってきてしまいました…!
◆牛のごはんの量は一頭ずつ管理!
牧草をもりもり食べている姿もかわいらしい牛さんたちですが、牧草以外の配合飼料も食べていて1頭ずつ体の大きさ等で量が異なったりとしっかり管理されています。
牧草だけでなく、とうもろこし等の栄養価のある配合飼料も食べることでがお乳が出やすくなるのだそうです。
人間のごはんで例えると牧草が白米、配合飼料がおかずにあたります。
こどもの国牧場様では子牛含め牛だけでも30頭とたくさんの牛が飼育されていて、一頭ずつ適切な飼料の量を決め機械で配置をされています。
機械はこんな感じで一頭ずつの場所にピタッと止まって、それぞれ異なる決められた量を自動で出してくれます。
奥から一頭分ずつ飼料をセッティングしながら自動で移動していました。すごい…!
今まではなんとなく牧場って人が歩きながら飼料を撒いてるイメージがあったので、今時の牧場事情は全然違っていました。勉強になります…!
こんな感じで普段私達がなかなか目にすることができない牧場の奥では、スタッフの方々が日々1頭ずつ健康管理をしつつ牛に関しては搾乳をこまめにしてあげたり…機械を上手く活用しながら全ての動物たちのお世話をされていらっしゃるのです。
まとめ
「おがくずが欲しいというところは結構多いと思います。」と千草様はおっしゃっていました。
弊社からするとお譲りするまでおがくずは木工加工時に出たいわゆる端材で、廃棄処分せざるを得ないちょっと困った存在でした。
それがこどもの国牧場様からお声かけいただいたことをきっかけに、動物たちの生活に役立てられているだけでなくその先で肥料として畑でも使われていて余すことなく有効活用され、おがくずという資源を無駄にせず処分に比べ自然への負担が少ない肥料へ姿を変えてくれていました。
ただ捨ててしまうだけだと焼却処分の際に温室効果ガス(CO2等)が排出されてしまう為、環境にとってマイナスです。
SDGsの17の目標の中にも「つくる責任、つかう責任」という項目があり弊社としても木製品をつくって終わりではなく、つくった後に出るおがくずを寄付させていただくことで捨てる資源を減らし、環境に良い選択をしていくことが大切となります。
動物たちのためにも、環境のためにも今後もぜひおがくずを活用していただければと思います。
お忙しい中お話しを聞かせてくださった千草様、あいにくのお天気でしたが本当にありがとうございました。動物さんたちもお休みの日にありがとうございました!
おがくず有効活用のお話しはこれにて終了です。
最後まで御覧いただきありがとうございました。
【ショールームのご案内】
フロンティアジャパンにて作成してきたノベルティアイテム、記念品はもちろん、最新商品や大型アイテムなど実績サンプルを多数展示してます。
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なお、見学をご希望の場合は、お問い合わせフォームよりご予約いただけますと幸いです。
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