
私たちは、国内製造なのであまり関係がないのですが、逆に国内製造だから、年が明けるころになるとノベルティや木工OEMの担当者さまから“あるご相談” が増えます。
それが「旧正月で海外工場が止まってしまって、御社で代わりにつくれませんか?」という相談です。
中国だけでなく、ベトナム(テト)・台湾・韓国などで、“旧正月圏”の工場が同時に長期休暇へ入るため、この時期はアジアの製造業全体がペースダウンします。
旧正月は毎年必ず訪れるイベントですが、年末進行や新年キャンペーンの準備で忙しい日本企業にとって、この「突発的な遅延」はどうしても避けづらいものです。
担当者さまも、基本的には対策として、「旧正月は稼働しますか?」「納期は間に合いますか?」と海外委託先、製造元にヒアリングをかけているのですが、「分かってはいるけれど、どうにも間に合わない」「年明けになって急に工場止まります」ということも。
商習慣や文化の違い、また、いろんな外的な要因で、本当は大丈夫だったのにということなど、想定していないこともあるのが海外製造、海外のOEMです。
そんな、旧正月の時期に納期を守るための“現実的な選択肢”とは?
本記事では、海外工場が止まるこの時期だからこそ役立つ、旧正月の不確定な要素に、あると安心なもうひとつのルートについて、事例とともにご紹介していきます。
この記事を書くのは、コラム担当なかのひとです。
普段の環境配慮のノベルティにも、関わる内容です。どうぞよろしくおねがいします。

旧正月は毎年やってくる“アジア生産停止”シーズンです
旧正月(春節)は、中国だけでなく、ベトナム、台湾、韓国など“旧正月圏”と呼べる広い地域で一年で最も重要な休暇として過ごされます。そのため、この期間はアジアの製造業が全体的にスローダウンし、多くの工場で 1〜2週間の操業停止 が一般的です。
特に木工品や記念品・雑貨・OEM分野では、中国本土とベトナムの旧正月による影響が大きくあります。
「この時期に急に旧正月は工場がとまります。」「ラインが再開する日程が読めない。」といった状況もとても起きやすくなります。
もちろん、旧正月の時期は毎年カレンダーで分かっています。
さらに、今年はまぁ、あの、あまり大きな声でいいにくいのですが、ちょっと影響を受けそうな出来事がいろいろあります。
また、年末のいそがしさのなかで、気づけば「旧正月の準備が後手に回ってしまった」という企業様も多いのが実情です。
つまり旧正月とは、“わかってはいるけれど、どうしても対応が難しい”
そんな不確定要素のあるリスクとも言えます。
「旧正月で納期おくれます。」の具体的なケース

旧正月による生産停止は、単に「休みに入る」というだけではありません。
読みきれない“小さなズレ”が積み重なることで、結果的に大きな遅延につながることもあります。
実際には、次のような“現場で起きやすいケース”として表れます。
・追加ロットを依頼したら、担当者から「むずかしい」
旧正月があることを認識していて、「ちょっと多めにつくってもらおう」と思って、メールや電話をしたところ「すでに他の会社から依頼が入っていて難しいです。」という返事がたまにあります。
この場合、想定していても対応が難しくいかんともし難いことがあります。
海外工場は旧正月前に駆け込みが増えるため、前倒しで依頼していてもラインが確保できない ことがあります。
昨年は大丈夫だったからで同じ時期に依頼して、と想定をしていても“埋まってしまう”のがこの時期の難しさです。
・工場スタッフが戻らず、旧正月明けの稼働が不安定
また、旧正月はいつまで。と決まっていて、旧正月が終わっても実際に働くスタッフの方が帰省から帰ってこないといつものロット数を安定して作る。ということが難しくなることもあります。
100%の納品予定のはずが70-80%程度しかつくれません。と言われることも…
この“旧正月明けの立ち上がり”での先方都合での生産調整は、経験のある企業様なら共感いただける部分だと思います。
・船便が旧正月前に埋まり、出荷が間に合わない
これも、盲点のひとつです。旧正月で多くの担当者が「恐ろしく早い対応、おれじゃなきゃ見逃しちゃうね。」とちょっと多めに生産することで、輸送網がいっぱいになってしまうケースです。
各社、旧正月で生産がばたつく前に多くいっぱいになるので、港や便が一気に埋まり、船便が確保しづらくなります。
“モノはできているのに、日本に届かない”という盲点のようなトラブルが発生しやすいのがこの時期です。
困るのは、“納期・期日が動かせない”プロジェクト

「納期だけは、絶対に動かせない」
旧正月による遅延そのものより、担当者さまが本当に心配されることは。「やはり納期!納期だけが全てを解決する。」と、納期が守られるかどうかという戦いだと思います。
販売商品であれば納期が遅れれば、店舗の棚を他社に明け渡すことにもつながります。
また、企業のプロモーションや周年、展示会、キャンペーンであれば、“日にちが変えられない” ことで多くの関係各所にご迷惑をお掛けすることにもなってしまいます。
旧正月で1日でも納期がズレることの影響
- 販売店の棚を他社に取られる
- 展示会やイベント開催日に物を配れない
- 新商品ローンチが間に合わない。
- 年度予算の消化期限を超えてしまう。
どれも、1日でも遅れればプロジェクトが崩れてしまいます。
だからこそ、海外工場から「旧正月を挟むため、ライン再開は〇日以降になります」と連絡がくるだけで、胸がざわつく。
担当者さまからもよく伺うのは、想定して多めにつくったり、休み期間をしっかりとヒアリングしていたのに
- 「他部署から追加発注がはいってしまって」
- 「いつもこのスケジュールで大丈夫だったからで、間に合わなかった」
- 「先方が休みに入るタイミングがいつもより早かった」
- 「社員がなかなか帰ってこなくてと工場が動かない」
といった、海外製造の現場でしか出てこない“切実な声”です。
特に年末から年度末にかけては、プロジェクトの進行が自然とタイトになります。
また、デザインなどの決定や、修正が発注のタイミングに重なって、気がついたら決裁のタイミングが後ろ倒しになり、そのまま旧正月前後にぶつかってしまう。
これは多くの企業さまが抱える“毎年のあるある”です。
決して、準備不足ではありません。“そういう時期” だからこそ起きてしまうだけなのです。
そしてその結果、「納期だけがどうにもならない」という状況に直面しやすくなってしまいます。
安心してください。間に合いますよ!
海外工場が止まり、追加発注ができない——
そんな時、どうかご安心ください。
安心してください!全然、間に合いますよ!!
わたしたちは、この旧正月シーズンの“駆け込み案件”を何度も支えてきました。
なんといっても、国内の木工工場だからこそ、旧正月の影響を受けません。
そのため、
- 小ロットでも
- 短納期でも
- 仕様変更があっても
- イベントや展示会まで日数がわずかでも
柔軟に対応できる体制があります。
実際、これまでにも、
- 「中国が休みに入ってしまい生産できない」
- 「ベトナムのラインが動かない」
- 「急きょ追加が必要になった」
といったご相談に対し、“今からでも間に合わせる” という対応を数多く行ってきました。
もちろん、すべての案件が即対応できるわけではありませんが、スポット案件的で、100個なんだけど、といった海外製造ではありえない小ロットも納期次第で対応しています。
「国内で作れるなら本当に助かる」
旧正月前後の納期や船便で間に合わない。というお悩みに、私たちは小ロットでも大丈夫です。普段の図面や使用が固まっていれば、本当に早く対応も可能です。
「ほんとうに、ギリギリだったけどたすかりました。」
「納期に間に合うようにいろんな工夫をしてくれてありがたかった。」
といったお声を多くいただきます。
納期に間に合う強み
木の加工・レーザー加工・組立までワンストップで対応できるため、海外依存のリスクを回避しながら、納期を守るための“第二のルート””セカンダリー”として活用いただけます。サッカーの試合でいざという時に切れる切り札のように活用ください。
旧正月は毎年来るもの。そのトラブルの急ぎの案件に、毎年のように“間に合わせてきた”実績があります。
だから、まだ間に合います。「安心してください、間に合いますよ。」
いま、まだ作れると言ってるし、問題ないけど、なにかあったとき、万が一の時に、御社でお願いできますか?という状況でのお問い合わせも大歓迎です。
お早めに相談していただけると、話がスムースになってより安心できます。
お気軽に、ご相談ください。

なぜ“今”国内生産という選択肢が注目されているのか
旧正月をきっかけに“海外生産の不確実性”に触れましたが、実はここ数年、国内生産そのものが、改めて評価されはじめています。
サプライチェーンの国内回帰については、下記のバナーをご覧ください。
その背景にはいくつかの変化があります。
1. 海外生産の価格優位性が薄れつつある
輸送費の高止まり、円安、中国・東南アジアの人件費上昇などにより、「海外のほうが圧倒的に安い」という時代ではなくなりつつあります。
実務では「国内とそこまで差がない」というケースも増えてきました。JETROなどでも賃金や輸送コストなどで特に2020年ごろから、価格差の優位性が薄れていきているとされています。
2. 商習慣や社会情勢による“読みきれない遅延リスク”
海外パートナーは非常に協力的ですが、旧正月・地元の祝日・社会情勢によるスケジュール変動はどうしても起きます。
- 従業員の帰省が長引きライン再開が遅れる
- 急な生産ストップ
- 出荷スケジュールが港の混雑で読めなくなる
- 現地の商習慣による回答スピードの差
など、「悪意ではなく構造的に起こる揺らぎ」が年々増しています。
こうした“読みきれない変動”を補完する手段として、国内で安心安定した生産ルートが選ばれるようになっています。
3. ESG・環境経営で“国内生産の透明性”が強く求められている
2025年以降、上場企業はサステナビリティ情報の開示が本格化します。
その中で特に問われるのが、
- 原材料のトレーサビリティ
- 生産過程の情報開示
- 労働環境の透明性
- 環境負荷データの提供
海外生産では、その国の指針や法律などで、こうした情報の取得が難しいこともあり、最近は購買・広報・経営企画から、「国内でつくれますか?」「開示できるところですか?」と問い合わせを受けるケースが増えています。
4. “未来の当たり前”を見据えて国内に切り替える企業が増加
サプライチェーンの強靭化、ESG対応、納期リスクの軽減などを背景に、国内生産は単なる“代替案”ではなく、「安定して説明責任を果たせる生産方式」として扱われるようになってきています。
社会情勢の変化なども、この海外製造では押さえておかないと、ある日突然「もうつくれません」と言われてしまう日が来るかもしれません。
まとめ——旧正月シーズンほど、“国内という保険”が安心をくれます
旧正月は毎年必ずやってくる、アジア全体の生産が止まるシーズンです。
海外工場に依存している限り、どうしても読みきれない部分が残ってしまいます。
しかし、「国内でも作れる」というもう一つの選択肢を持つだけで、この時期の不安は大きく軽減できます。
わたしたちはこれまで、旧正月前後の“急ぎの案件”を数多く支えてきました。
木工加工・レーザー・組立まで一貫したワンストップの体制と、小ロットで雑貨やグッズなどを短納期まで柔軟にお手伝いできるから多くの企業様から、「たすかりました!」と言っていただけています。
今年の旧正月
「ちょっと間に合わないかもしれない…」
「追加だけ国内でできないかな?」
といったお悩みが、ほんの少しでもあれば、どうか早めにご相談ください。
旧正月は毎年のこと。
でも、間に合わせる方法はたくさんあります。
その一つとして、わたしたちを思い出していただけたら嬉しいです。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。
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