
2026年は、環境経営やサステナビリティ対応が一段と具体化する年といえます。
いや、いうて、いつものように環境大事、サスティナブルっていってるから、ポジショントークでしょ?と思われるかもしれません。
でも、脱炭素のことで求められる削減量に届かないと罰則に近いことがはじまってきていたり。
これまでは、炭素のことだけでよかったのが、自然資本や生物多様性にことも求められるようになってきていたり。
環境だけでなく、社会、なんなら働く人のこと人的資本的なことや、それらのガバナンス的なことにも及んできていたり。
結構、2026年はこのあたりがぐいっとハードルが上がる年と言えるんです。
これまでは「環境に配慮しています」「エコ素材を使っています」といった説明でも伝わっていたものが、
今後は「何を根拠にそう言えるのか」「どのような基準や認証があるのか」「取引先や社内に説明できるのか」がより重視される流れになっています。
この背景には、SSBJ基準、CDP2026、GX-ETS、Scope3対応、地域金融による脱炭素支援などがあります。
この記事では、2026年以降に企業が意識しておきたい環境経営の変化を、できるだけ専門用語をつかわずに、ノベルティグッズや販促、プロモーション関連をはじめ総務の方々が、なんとなく環境経営が理解できる。その一歩を踏み出せるようになる。そんな記事になることを目指しています。
書いていくのは、環境経営のことを説明してきて早5年。コラム担当なかのひと1号です。
2026年は、環境経営が“説明する段階”へ進む2026年

2026年以降の環境経営では、単に「サステナブルです」と伝えるだけでは不十分になりつつあります。
企業が行う環境配慮について、素材、調達、排出量、認証、管理体制などを含めて、より具体的に説明することが求められる流れが強まっています。
GX-ETSで、脱炭素は“任意の取り組み”から制度対応へ
2026「減らさんと、ペナルティあるで?」
2026年から環境経営が一段と、具体化すると考えられる理由のひとつが、GX-ETS、えーっと、排出量取引制度。
いうなら、企業規模に応じて、「御社はこの量の炭素削減してね。できなかったらペナっぽのあるから」という仕組みが本格稼働します。
このGX-ETSは、企業のCO2排出量に対して排出枠を設定し、排出量に応じた管理や取引を行う制度です。
ただ、安心してください、対象は主に、CO2排出量の大きい大規模事業者であり、すべての企業が直接対象になるわけではありません。
多分、日本全体の企業で1,2%くらいの企業が対象いになると思います。
しかし、この制度が始まる意味はとてつもなく大きいです。
これまで脱炭素は、企業の自主的な取り組みとして語られることも多くありました。
ところが2026年度以降は、一定規模以上の企業にとって、排出量の管理が制度対応やコスト管理のテーマになっていきます。
表現を変えると「自分、やってます!」で「頑張ってるね。」で認められてきたものが、「この量はノルマだから、未達だとわかるよね?」と上からの圧つよめのマイクロマネジメント的なことが始まる。というとちょっと過剰かもしれませんが、そのような感じの変化があります。
この影響は、取引先やサプライチェーンにも広がる可能性があります。
対象となる企業が自社の排出量や削減計画を管理するようになれば、使用する素材、製造工程、調達先の環境対応なども、この取り組みに参加が強制ログイン的に加わり、御社の炭素量は?と確認されやすくなるためです。
とはいえ、ノベルティやカレンダーがこの対象として直接規制されるわけではありません。
脱炭素が企業の経営管理により一層組み込まれていくなかで、「炭素削減量の根拠を説明できるか」は、今後ますます重要になっていくと考えられます。
SSBJ基準で、サステナビリティ情報は“開示情報”へ
2026「物差しを揃えていこうさ!」
そして、もうひとつ、2026年から環境経営がより具体化していく背景のひとつ、SSBJ基準への対応準備があります。
サスティナ関連に感度の高いかたは、「ん?SSBJ??これまでもあったじゃん?」と思われるかもしれません。
2026年はSSBJ対応が、単なる話題・検討テーマから、有価証券報告書での開示義務化に向けた実務準備フェーズへ進む年です。
SSBJを初めてみます。という方向けにザクっと解説をしますと、
SSBJ基準は、企業のサステナビリティ情報を、投資家や社会に向けて比較しやすく開示するための基準です。
これまでサステナビリティ情報は、CSRレポートや統合報告書、Webサイトなどで、各企業がそれぞれの考え方や形式で発信してきました。
もちろん、それ自体に意味がないわけではありません。
環境配慮、人的資本、地域社会への貢献など、企業の取り組みを伝えることは、ブランド価値や信頼にもつながります。
ただ、投資家の立場から見ると、企業ごとにまとめ方や指標がバラバラだと、比較しづらいという課題があります。
そこで今後は、上場企業を中心に、サステナビリティに関するリスクや機会、ガバナンス、指標や目標などを、より比較しやすく、具体的に開示していく流れが強まっていきます。
2026年からは、企業ごとでバラバラになりがちだった環境配慮の「取り組んでいます」を、リスクや財務情報などの項目といった、バラバラになりがちだった物差しを揃えて、第三者が見たときにしっかり比較ができるようにしないといかん。という感じで捉えていただけるのかなと思います。
なので、これまではOKだった環境配慮のことでも、2026年からは、これ数値基準こっちになったから。と訂正が入るかもしれません。
CDP2026で、脱炭素だけでなく自然資本・森林・水へ
2026「これからの生物多様性の話をしよう。」
2026年以降の環境経営では、脱炭素だけでなく、自然資本への対応も重要になっていきます。
その流れのひとつが、CDP2026です。
サスティナブル関係者がこの内容に触れたとき。その光景は、まるで阿鼻叫喚の地獄絵巻。
なんせ、炭素のことがようやく一息ついてきたなぁ。と思ったら、より一層複雑で指標にしにくい生物多様性もと…
生物多様って、何をしたらいいんだ!の嘆きの声が夜な夜な聞こえてくるとか。
はい、CDPは、企業の環境情報を開示・評価する国際的な仕組みで、これまでも気候変動、水、森林などに関する情報開示で活用されてきました。
CDP2026では、気候変動だけでなく、自然資本、森林、水、生物多様性などへの関心がさらに高まる流れになっています。
つまり、これからは「CO2を減らしているか」だけではなく、企業活動がどのような自然資源に依存し、どのような影響を与えているのかも見られやすくなるということです。
たとえば、紙や木材を使う商品であれば、
「その紙はどこの森林資源に由来するのか」
「適切に管理された森林由来の素材なのか」
「FSC®認証など、説明しやすい根拠はあるのか」
といった視点が重要になります。
これは、カレンダーやノベルティにも関係します。
「紙だから環境に良い」
「木を使っているからエコ」
という説明だけではなく、素材の由来や認証、森林資源との関係まで説明できることが、これからの環境配慮ではより大切になっていくと考えられます。
ネイチャーポジティブや、ワンネイチャーとか、ランドスケープアプローチだとか、あああ、カタカナおおい!意識高い系か!?と突っ込みたくなる、あれこれの始まりです。
Scope3対応で、取引先にも確認が広がる
2026「御社も、脱炭素にしてやろうか。」
多分ですね。これを読んでて、「いうて、上場企業のこと」「うちは関係ないよ。」「たいへんだなぁ」と思われる方もいらっしゃると思います。
「御社も、脱炭素に加えてやろうか。」
と、蝋人形の館的なあれのようにですね。この影響範囲は、上場企業の方だけではなくなってきています。
環境経営の影響が中小企業や取引先にも広がる理由のひとつが、Scope3対応です。
Scope3とは、企業が自社で直接排出するCO2だけでなく、原材料の調達、製造、輸送、使用、廃棄など、サプライチェーン全体で発生する温室効果ガス排出量を指します。
大手企業がScope3を把握しようとすると、自社だけでは完結しません。
関係企業や取引先の企業がどのような素材を使っているのか、どのような工程で製造しているのか、環境配慮の根拠があるのかといった情報も必要になります。
そのため、大企業と取引のある中小企業にも、環境対応や素材の由来、認証の有無などを確認する動きが広がりやすくなります。
ちなみにここは、ノベルティやカレンダーでも、必ずしも例外とは言い切れません。
たとえば、
「FSC®認証紙を使っていますか」
「環境配慮素材である根拠はありますか」
「社内説明や取引先説明に使える情報はありますか」
といった確認が入る場面も考えられます。
つまり、Scope3対応が進むほど、環境配慮は一部の大企業だけの取り組みではなく、取引先やサプライチェーン全体で説明していくテーマになっていくのです。
一蓮托生。もう、地球が駄目になるかならないかなんだ!やってみる価値はありますぜ。と、参加するしかない可能性がぐーんと高まる。
それが2026年のスコープ3です。そのときに「上場企業だけにいい思いはさせませんよ。」と参加できる企業であるかどうか、この体制を整えておかないと、環境経営の時代に取り残されるかもしれません。
ノベルティやカレンダーにも、“説明できる環境配慮”が求められる
環境経営の流れは、工場やエネルギー、開示資料だけに関係するものではありません。
企業が配るノベルティや、年末年始のカレンダー、展示会で配布する販促品にも、その企業の環境への姿勢は表れます。
これまでは、ノベルティ選びでは価格、納期、デザイン、使いやすさが重視されることが多くありました。
特にカレンダーは、毎年多くの企業が配布する定番のご挨拶品です。
だからこそ、「いつものカレンダー」で済ませるのではなく、企業の環境方針やサステナビリティの考え方とズレがないかを確認する場面も増えていくかもしれません。
これからのノベルティやカレンダー選びでは、「なんとなく環境に良さそう」ではなく、素材・認証・由来・実用性まで含めて、説明できる環境配慮を備えていることが大切になっていきます。
まとめ:2026年からは、“環境に良い”を根拠で示す時代へ
ここまで、GX-ETS、SSBJ基準、CDP2026、Scope3対応など、2026年から環境経営がより具体化していく背景を見てきました。
もちろん、これらすべてが、すぐにすべての企業へ同じように求められるわけではありません。
GX-ETSは大規模排出事業者が中心ですし、SSBJ基準もまずは上場企業を中心に対応が進んでいくものです。
ただ、ひとつ言えるのは、環境経営がこれまでよりも**“説明を求められる段階”に進んでいる**ということです。
これまでは、
「環境に配慮した素材です」
「エコな商品です」
「SDGsに貢献します」
といった言葉でも、ある程度は伝わっていたかもしれません。
しかしこれからは、
「何を根拠に環境配慮と言えるのか」
「第三者認証や説明できる資料はあるのか」
「社内や取引先に説明しやすい商品なのか」
といった視点が、より重要になっていきます。
なお、より詳しくこの辺りを書いている記事を紹介いたします。
JPX2025改訂でノベルティもSDGs対応が求められる時代へ|見られる販促の新常識
https://eco-pro.ne.jp/columns/jpx2025-novelty/
2026企業間炭素取引本格化に向け何をすれば?販促やノベルティは?
https://eco-pro.ne.jp/columns/sdgs-novelty-2026tansotorihiki1/
それは、ノベルティやカレンダー選びでも同じです。
価格や納期、デザインだけでなく、素材・認証・由来・実用性まで含めて説明できること。
これからの環境配慮ノベルティでは、その視点がますます大切になっていくのではないでしょうか。
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