
コラム担当なかのひとです。いま、緊急でこれを書いています(YouTuber的なあれです)。
あ、いや。特に緊急ということではなく、ここ最近、ノベルティ界隈。グッズ制作界隈に、ある変化が起きています。
何が原因とはいいませんが、なんだか、最近、アクリルスタンド(アクスタ)の界隈において、「価格があがってしまった」「見積もりが安定しない」「納期が読みにくい」といった声が増えています。
これまでアクスタは、比較的安価で安定して制作できるノベルティやキャラクターIPグッズの代表格でした。
しかし現在は、単純な価格の問題ではなく、世界的なある危機で 「そもそも予定通り作れるのか?」という“調達そのものの不確実性”が課題になりつつあります。なんとも6月までこの情勢は続きそうな気配もありますね。
このコラムでは、アクスタ制作の裏側で何が起きているのか、そして今、ノベルティやグッズ制作の担当者の方が持つべき「もう一つの選択肢」について解説していきます。
なぜ、今アクスタは「作りづらくなっている」のか?

アクリルスタンドは、透明度・発色・加工のしやすさから、長年にわたりノベルティや販促グッズ、アニメや映画などコンテンツビジネスのキャラクターIP商品、コンサートやライブグッズの定番として使われてきました。
しかし近年、その製造環境に変化が起きています。
某Vtuber様の公式ストアでは2024年にアクリルスタンドの一部商品が1,500円→1,650円へ改定されています。
2026年4月にはあるアクリルグッズの専門サイトにて、原材料費と物流コスト高騰を理由にアクリルスタンドなどを15%程度値上げ見込みと告知しています。
エンタメ物販でも2023年時点で、アーティスト系の複数グッズ販売ページに「原材料費高騰および急激な円安の影響」で一部商品の値上げと明記されています。
この原因は、なにがそうだ。とは断定的にはいいませんが、これまで安定的に入ってきた材料が入らなくなって、そもそも作りにくくなってきている事が原因といいます。
ですが、実態は、それだけではないようです。
円安にインフレですでに2022年ごろから
アクリルスタンドなどの価格変動を過去五年くらい遡って調べると
2021年ごろまでは、オリジナルのグッズとしてアクリルスタンドを1個だけ作りたいとなると、
1個あたり、本体で500-600円送料500円くらいで込み込みで大体 1,000-1,100円くらいでした(もっと安いところもありましたが調査記録の残っている範囲で)
2022年になると合計1,400円(127%)くらいに上昇。
2023年にも1,500円(136%)
2024年には1,650円(150%)
2025年には1,800円(163%)
2026年はさらに上がることが予想されます。
5年で、ざくっと1000-1100円が1800円前後で、163%UPと結構上がっています。
もちろん、一個だけつくったときの価格調査ですが、全体的に価格は上昇局面であることは間違いなさそうです。
この原因は、2022年ごろに始まった円安情勢とインフレ上昇、また輸送コストの上昇などが影響しているようです。
アクスタ製造・輸送コストの上昇はいつまで?
価格が安定しない、納期が読めない状況がいつくらいまで続くのか?というのは、結構気になるところですよね。
この状況を生み出している要因が一つくらいなら、それが解決したら大丈夫ですよ。と言えると思うのですが、
実際には、最近話題の原材料が入ってこないことだけではなく、もともとこの数年つづいている円安、燃料費などの高騰といった複合要因も関わってきています。
今話題のことだけなら、ちょっと長めに見て2026年11月くらいまで(選挙がその時期にあります)は何かしらのゴタゴタがあるのかなと思いますが、それで地政学的な緊張が解消されるわけではないですし、現在進行している他の要因は継続していてむしろ上昇圧力があることを考えると、当面この状況は続くのかなと思います。
早く・安くの定番ではなくなりつつある?
これら価格上昇要因が複雑に絡んだ影響から、製造コスト、輸送コストもあがり、納期も不安定になり、結果として、これまでのように「安く、早く」ものを作りにくい状況となってきています。
そこで、最近みられるようになってきたものとして、再生アクリルでサスティナブルな樹脂の再活用か、紙やバイオマスプラをはじめ私たちのような木の活用か?で「再生アクリルでアクスタを守る」か「木や紙で置き換える」かになってきているようです。
サスティナブル対応で負荷価値を
推し活などの定番アイテムで、できるだけ安く早くといっても、原材料や送料などのコストが上がってきたなかでいかに付加価値を提供していけるか?という観点も大事なのですが、アニメや映画、ゲームなどのキャラクターIPものを販売するとなったときに、海外展開まで見込んでといなると、欠かせない要素がさらに生まれてきます。
それがサスティナブルです。
日本以上に石油資源系のアイテム、商品に対しての規制などが厳しく、欧州では再生アクリルなどでないと販売できないなどがあります。
インバウンドで日本に来られた観光客の方が、買って帰る分には問題はありませんが、現地で販売を見越してとなると、こちらは規制の対象になってきます。
なので、海外展開を見越した場合には、再生アクリルなどで作っておく、もしくは先の紙や木などの選択が良さそうです。
紙や木という選択ならトレーサビリティを
サスティナブル視点で、紙や木でアクリルスタンドの代替を行い、海外まで見越してとなると次は違うハードルがあります。
資材調達というと、少し言葉が硬くなりますが、ざくっというとトレーサビリティが求められます。
その紙のパルプはどこのだれが、木も同様です。ここが明らかにできるかどうか?で海外展開に対応できるようになります。
アクリルの代替品ならモクリルを
アクリルスタンドに限らず、ここ最近の情勢に端を発したことでは、住宅設備関連の事業で新規生産の受注を止めるなどまで影響がで始めています。
国の主要産業や、生活医療に関わることが優先的なかたちで回復していくと思いますので、アクリルをつかった販促関連のアイテムは、この波に大きく影響を受けていくことが予想されます。
もちろん、先にもあげたインフレなどの影響もじわりとあるので、アクリル関連の販促品は、価格も数も速く安くというのはこれから難しくなっていくのは予想がつきます。
そんななか、アクリルがないなら、モクリルにすればいいじゃない。とばかりに、私たちのアイテムを紹介していきます。
アクリルスタンドの代替にモクリルスタンドを
モクリルスタンドって、木でつくっただけじゃん?何がモクリルスタンド?という突っ込みを横目にみつつ
私たちのモクリルスタンドの強みってやつを紹介していきます。
木の炭素固定で環境配慮になる。/ TCFD
木の炭素固定って祝われてもよくわからん、という方向けに説明してますと、
光合成で、木が空気中の二酸化炭素(CO2)を吸い込んで、酸素(O2)を吐き出す仕組みとして学ぶと思います。
このCO2 – O2 =C この残ったC(炭素)は、どこにいく?というと、木の体内に栄養分として固定されています。
これが炭素固定です。グリーンカーボンとも言われる作用の一つです。
例えば、私たちのモクリルスタンドを10000個作った場合
111.7kgの炭素固定になり、一般て家庭が排出するCO2に置き換えると22.7日分の削減につながります。
販促であれば、「このグッズを通じて111.7kg 一般家庭で22.7日分のCO2に相当する炭素固定になります。」といったサスティナブルなプロモーションにもなります。
また、OEM販売であれば、アクリルスタンドに比較して、同じサイズ・同じ厚みなら、「アクリルを木に置き換えたことで、原料+板材製造の温室効果ガス発生量が約90〜95%減になります。」という訴求もできます。
アクリルの製造に関する情報ソースはこちら ENVIRONMENTAL PRODUCT DECLARATION
生物多様性につながる。/ TNFD
ここ最近、炭素関連が落ち着いてきたと思ったら、次は生物多様性、TNFDとかワンネイチャーなどがいわれはじめています。
適切に管理された森林から生まれる木材を使うことは、間伐や森林整備を支える一助となり、林内に光が入り、下層植生や多様な生きものが育ちやすい環境につながります。TNFDのLEAPでいえば、木は「自然との接点」を見える化し、企業が自然への依存や影響を考える入口になる素材です。
木を選ぶことは、単なるサスティナブルな調達としてだけではなく、生物多様性と向き合う行動のひとつになり得ます。
「木のグッズを通じて自然関連課題を見える化する」
L|Locate
どこの森林由来か、国産材か間伐材か、どの流域・地域とつながるかを特定する段階です。木のグッズは、素材の産地や森林との接点を比較的示しやすいのが強みです。
E|Evaluate
その木材利用が、森林管理、生物多様性、土壌、水、地域経済にどう関わるかを評価します。間伐は林床の受光量を増やし、下層植生の成長や多様性の増加、生物多様性保全につながる事例が多いと林野庁は整理しています。
A|Assess
石化由来素材への依存、価格変動、調達リスク、廃棄時の印象リスクに対して、木製化がどんなリスク低減やブランド機会になるかを見ます。つまり、木のグッズを“自然配慮の選択肢”として事業上どう意味づけるかの段階です。
P|Prepare
「国産材比率を上げる」「間伐材活用を増やす」「由来を説明できるノベルティに切り替える」などの方針、指標、開示文脈に落とし込みます。木のグッズは、自然との接点を説明しやすいので、対応策や開示ストーリーにしやすいです。
木のグッズは、ワンネイチャーとして炭素も生物多様も
ここまで書いてきた通り、木がいい、という話は、実は「炭素固定」だけでは終わりません。木材は使っているあいだ炭素を貯蔵でき、製造時のエネルギー負荷も比較的低い素材として評価されています。
さらに、適切に管理された森林から木を使うことは、間伐や森林整備を支える経済的な後押しにもなります。林野庁は、間伐によって林床の受光量が増え、下層植生の成長や多様性、生きもののすみかの増加につながる研究成果が多いと整理しています。
この「炭素」と「生物多様性」を別々に見ない考え方が、ワンネイチャーの発想になります。
TNFDのLEAPでも、企業は自然との接点を特定し、依存と影響、リスクと機会を見て、対応を準備することが求められます。
木は、炭素固定の文脈でも、生物多様性の文脈でも、企業が自然との関係を説明しやすい素材です。だから木を使うことは、単なる素材選びではなく、自然とどう向き合うかを示す行動のひとつとなります。
ちなみに、国内製造で国内の林業活性化だけでなく、里山地域の製材、木工加工までつなげていくことで、里山全体の活性化や地方創生になっていき、ランドスケープアプローチとしても注目をあつめます。
というわけで、モクリル関連のグッズ紹介です。
モクリルスタンド
アクリルの価格が高い、安定してつくれない。数が揃わない、納期が厳しい!と急になっても大丈夫
アクリルスタンドの代わりに、モクリルスタンドがおすすめです。
納期感として、500-1000個くらいは2週間前後
1,2万個前後であれば1ヶ月かからず納品も可能です。
10万個以上でも、頑張れば1ヶ月くらいで、、、どうにかなるかもしれません。
いま、アクリルスタンドがつくれない!ってなった方におすすめのアイテムです。
モクリルチャーム
アクリルチャーム、アクチャも当然のごとく、このご時世でつくりにくくなってきています。
そんなアクチャに変わるのが、モクチャ、モクリルチャームです。
こちらも納期感は、モクリルスタンドと同じくらいです。
モクリルマグネット
アクリルマグネットに変わるアイテムがモクリルマグネットです。
アクリルだと透明部分にマグネットが見えてしまうことがありますが、モクリルならそれもありません
こちらも納期感は、モクリルスタンドと同程度を見込んでおいていただければ幸いです。
モクリルスタンドコースター
こちらも、推し活界隈で大人気、コラボカフェなどのマストアイテムとなりつつあるアクリルスタンドコースターの代替品、モクリルスタンドコースターです。
推し活イベントなど、この夏も目白推し、でも、アクリルが間に合わない、なんてことになったらイベントに損失が及ぶ可能性も
このモクリルスタンドコースターなら、価格も納期もアクリルスタンドコースターとほぼ同じでつくれます。
推しのスタンドコースター
推し活グッズのアイテムとして、コラボカフェなどでドリンクについてくるコースターにキャラ印刷がされていて、それがそのままスタンドグッズとなっているものが人気です。
推し活やライブグッズにもおすすめ、さらに、アニメや映画のキャラものでも成立するので映画館でコラボドリンクなどの特典コースター、プレゼントグッズにおすすめです。
納期や価格も、アクリル製品とほぼ同じくらいとなります。
木を使うことが、どうしてサスティナブルに?

「木って、切ったらダメなんじゃないの?」そう言われること、いまもまだ、たまにあります。
いや、そりゃそうです。なんとなく、木を切る=自然に悪い。そう見えますよね。わかる。わかるんです。
でも、こと日本の人工林や里山においては、話がそんなに単純でもないのです。
というのは、森というのは、ただ静かに置いておけばいつでも元気、というわけではないからです。
人の手が入る前提で育ってきた人工林や里山では、管理が弱くなると木々が密集しすぎて、森の中に光が入りにくくなります。
すると、下草が減り、土壌環境にも影響が出て、生きものが暮らしやすい環境が少しずつ痩せていくことがあります。
なので、木を使うことが、必ずしも自然を減らすことになるとは限らない。
むしろ、適切に使うことで森を管理する理由が生まれる。ここが大事なんです。
いま必要なのは、「切らないこと」ではなく「ちゃんと管理すること」

たとえば間伐。森の木を全部伐るのではなく、混みすぎた木を適切に抜いていくことです。
これによって森の中に光が差し込み、下草が育ちやすくなり、土壌の環境も保たれやすくなる。
すると、小さな生きものや昆虫、土の中の生物も生きやすくなっていく。森は、ただ木がたくさんあればいいわけではなく、光・土・草・生きもののバランスがあってこそ健やかになります。
もちろん、これでクマやイノシシの問題が全部解決する。
……とは言いません。(そこまで言うと強すぎてしまうので、ほんのり解決の一助になりますという感じです)
ただ、里山や森林の管理が弱くなり、生きもののすみかや餌環境が変わることは、長い目で見れば地域の生態系全体に影響します。
だからこそ、間伐材を活用して森の管理を支えることは、生物多様性や地域環境を考えるうえでの一助にはなりうる。私たちはそう考えています。
TNFDとかOne Natureって、結局なにを見るの?
ここで出てくるのが、TNFDとかOne Natureみたいな話です。
なんか急に横文字が増えてきて、ちょっと身構えますよね。わかります。
でも、言っていることの本質はそこまで難しくありません。
企業は、自然と無関係ではいられない。
水、森、土壌、資源、エネルギー。いろんなものに依存しながら事業をしている。
そして同時に、調達や廃棄や素材選びを通じて、自然にも影響を与えている。
TNFDは、その「自然との接点」をちゃんと見ましょう、という話です。
One Natureも、気候だけ、生物多様性だけ、ではなく、森も水も土も地域もつながって見ましょう、という感覚に近い。
そう考えると、ノベルティや記念品も無関係ではありません。
何で作るのか。
どこから来た素材なのか。
その素材を選ぶことが、どんな自然との関係を持つのか。
そこまで見ていくと、木という素材が、ただの“サスティナブル”ではなくなってくるんです。
木がいい、ではなく、木が「自然との関係を説明しやすい」
私たちは、「なんでもかんでも木が正義です」と言いたいわけではありません。
そういう雑な話ではないというのは、サスティナブルや環境などをテーマにしている方にはもう重々理解いただけると思います。
ただ、石化由来素材の価格変動や、サスティナブル調達リスク、もう少し踏み込むと地政学的な絡みが大きくなってきた今、森林管理や地域資源との接続まで含めて語れる素材として、木には意味が見えてきます。
ここ数年で、もうゲームが全然変わってしまった。と言いますか、無視すると罰則的なことまではじまった炭素などの取り組み、生物多様などのあたらしい視点。それらを複合して見ていくワンネイチャー、ランドスケープアプローチと、そう、木、木は全てを解決する。というと、少し大仰ですが、全部につながり、全部になにかしらのサスティナブルをもたらすもの。
木は、単なる素材ではなく、企業が自然との関係をどう考えるかを表現しやすい、サスティナブル時代にマッチした素材でもあるわけです。
まとめ -木は、サスティナブル時代にマッチしたものづくり素材-
はい、何がと言いませんが、アクスタ、アクキー、アクチャーといったグッズ界隈では、ちょっとした危機がここ数年で起きています。
インフレに円安、そしてここにきて、、、と
このままいくと、同じ条件でアクリルスタンドをつくるのとモクリルスタンドをつくるのとでは、モクリルスタンドの方が安く速くつくれるようなるのでは?と思えるような社会や世界。経済の情勢となってきています。
とはいえ、そうでなくとも木は、ただの“やさしい素材”ではありません。
炭素固定という視点では、使っているあいだ炭素を貯蔵し、アクリルなど石化由来素材に比べて原料・板材製造段階の温室効果ガス排出を抑えやすい素材です。
生物多様性の視点でも、適切に管理された森林から木を使うことが、間伐や森林整備を支える経済的な後押しにもなり、林内に光を入れ、下層植生や多様な生きものが育ちやすい環境につながる可能性があります。
つまり木は、炭素だけでも、生物多様性だけでもなく、その両方をつなぐ「ワンネイチャー」の文脈で捉えやすい素材なのです。
TNFDのLEAPでも求められるのは、自然との接点を把握し、依存や影響、リスクと機会を見つめ直すこと。木のグッズは、その自然との関係を見える化しやすく、企業のサスティナブルな姿勢を伝える手段にもなります。
いま木を使うことは、単なる素材選びではなく、これからの時代に合ったものづくりの考え方そのものなのかもしれません。
と、手前味噌感満載な感じでコラムを終えたいと思います。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。
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