
1.1%、日本で流通する衣料品で、日本製であることの比率です。
先日、日本で流通する衣料品のうち、国内生産品の割合が1.1%まで低下したという記事が話題になりました。日本を代表するブランドの商品であっても、その多くは海外で製造されています。
引用:「Made in Japan」が消えていく未来 国産衣料は過去最低 「約99%が海外製」という衝撃
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/2f8a32d40df6b3c58df3078f52a229fa872b4928
一部のファッションブランドでは、日本の都道府県に特化してMade in 〇〇県のような取り組みをされていて人気のブランドもありますが、やはり全体としては、国産ではなく海外製造へという流れが強くあります。
ただ、これはアパレル業界だけの話ではありません。
私たちが日常的に使う雑貨やノベルティ、木製品についても、「日本企業の商品であること」と「日本国内でつくられていること」は、必ずしも同じではありません。
私たちの国産の木材を使った木工加工でも、国内の製材工場は、この30年間で約4分の1まで減少しました。
こうした状況を入口に、「国産材を使うこと”だけ”で、日本の森の問題は解決するのか?」を考えます。
日本の杉やヒノキをはじめとする国産の木材を使うことは重要です、たしかにそれで林業のサイクルは守られます。
しかし、それだけでは国内の加工技術や雇用は残りません。
森林を育て、木を伐り、”製材”し、”製品へ加工する”までの仕事を地域に残してこそ、森林と産業の循環が生まれます。
一方、企業にとっても、国産を選ぶことは単なる社会貢献ではありません。ESGや自然資本への取り組みとして説明しやすくなり、グリーン調達、地域材活用、森林環境譲与税などの施策につながる可能性があります。
森林や地域を守る「論語」と、企業価値や事業上のメリットとなる「そろばん」。その両方から、企業がMade in Japanを選ぶ意味を考えていきます。
書いていくのは、コラム担当中なかのひと1号です。
日本の森、木工加工の問題について
さて、先にも触れましたが、国内のものづくりが減少しているのは、アパレルだけではありません。
木材加工の入口を担う国内の製材工場も、1993年の約1万5,000工場から、2023年には約3,700工場へ減少しています。
ここで、少し日本の森について考えてみましょう。
かつて日本の里山や山村地域では、山に木を植え、育て、伐り、また植えるという循環がありました。
しかし、その循環を支えていたのは、木を育てて伐る林業だけではありません。
伐り出された木を地域で製材し、乾燥させ、さまざまな製品へ加工する。そうした仕事まで含めて地域の産業が成り立ち、人が暮らし、継続的に山へ手を入れる環境が保たれてきました。
その後、安価な輸入材や海外製の木製品が普及し、国産材や国内の製材・木工加工が選ばれる機会は少なくなっていきました。
では、日本の木を使い、価格を抑えるために海外で加工すれば、日本の森の問題は解決するのでしょうか。
国産材に需要が生まれるという点では、確かに意味があります。木を伐り、再び植えるという林業の循環を支えることにもつながります。
しかし、それだけで戻せるのは、かつて里山や山村地域にあった循環の一部です。
日本森をかつての豊かな森林へと、継続的に人の手を入れていくためには、林業だけでなく、製材や木工加工といった周辺産業にも人の手を取り戻して、地域に人と技術を持続可能性の中へと残していく必要があります。
日本に森林資源があっても、製材や加工を担う場所がなくなれば、やがて日本国内で木製品をつくること自体が難しくなります。
日本の森を持続的に活用するには、木を使うだけではなく、木を製品へ変える仕事まで含めて循環させることが必要なのです。
国産材を使えば、日本の森の問題は解決するのか

実際にお客様から、「国産の木材を使っていれば、日本の森の問題は解決できるんでしょう?」と聞かれることがあります。
確かに国産材を使い、海外で製造して安価にする。これは、一つの合理的な選択です。
日本の木に需要が生まれるため、林業や森林資源の循環を支えることにもつながります。
その意味では、国産材を使うことは、日本の森の問題に対する重要な取り組みです。
ただし、それだけで日本の森が抱える問題のすべてを解決できるわけではありません。
国産材を海外で加工する場合、取り戻す人の手は、林業まで届いても、製材や加工によって生まれる仕事にまで届ける必要があります。
海外製造が良くないということではありません。国産材を使うことも、日本の森を支える大切な選択です。
また、近年、生物多様性やネイチャーポジティブなどで注目をあるめるTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)では、ランドスケープアプローチという自然環境だけでなく、企業の事業活動やバリューチェーン、地域の関係者とのつながりを含めて、自然への依存や影響を把握することも重視されています。
森林に人の手を入れ続けるには、林業だけでなく、製材や木工加工が地域の産業として成り立つことも必要です。
国内製造は、雇用を守るという社会的な意味だけではありません。森林を継続的に管理し、木材を活用するための地域の基盤を残すという点で、自然と地域社会を一体で捉えるランドスケープアプローチにも通じるものです。
国産材を使うことは、森の循環を支えること。
国内で製造することは、その森に関わる人、仕事、技術の循環まで支えることです。
その両方がつながって初めて、かつて人の手によって維持されてきた日本の森や里山の環境へ、少しずつ近づいていくことができます。
自然と産業を切り離さない「ランドスケープアプローチ」

ここまで、日本の森を持続的に活用していくには、森林だけでなく、製材や木材加工といった地域の産業まで含めて考える必要があるとお伝えしてきました。
こうした考え方と深く関係するのが、先にも少し触れました「ランドスケープアプローチ」です。
ここでいうランドスケープとは、単なる「景観」を意味するものではありません。
森林や河川、農地、集落といった自然や土地だけでなく、そこで暮らす人、地域産業、自治体、企業、土地所有者などが関わり合う、一つの地域的なまとまりを指します。
TNFDでは、このランドスケープアプローチを、ある地域に関わるステークホルダーが、環境・社会・経済という複数の目的の間にある対立やバランスを調整していくための考え方として整理しています。
自然環境だけ、あるいは一つの事業や施設だけを見るのではなく、より広い地域全体のつながりから課題を捉える点に特徴があります。

森林だけを守ればよいわけではない
例えば、森林の保全だけを切り取れば、「できるだけ木を伐らない方がよい」と考えることもできます。
一方で、日本の人工林や里山の中には、人が木を植え、育て、伐り、再び植えるという関わりの中で維持されてきた場所もあります。
いわゆる人の手が入ってきた人工林や里山の森がそうです。
そうした森では、木材を利用する産業がなくなり、林業や製材、木材加工に携わる人が地域からいなくなれば、森に継続して手を入れるための経済的、技術的な基盤も失われていきます。
反対に、地域産業の維持だけを目的として、森林の状態や生物多様性を考えずに木材利用を増やせば、それも持続可能な取り組みとはいえません。
森林をどのような状態にしていくのか
- どの程度の木材を、どのように利用するのか
- 誰が森林の管理や製材、加工を担うのか
- 地域に生まれた価値を、どのように次の森林管理へつなげるのか
を、地域全体のつながりの中で考えることです。ランドスケープアプローチは、自然保護と経済活動のどちらかを選ぶ考え方ではありません。
自然環境、地域の暮らし、産業を一つの仕組みとして捉え、それぞれが持続できる形を探していく考え方です。
企業の調達も、ランドスケープの一部になる
TNFDでは、企業と自然との関係を、自社の工場や事業所だけで捉えるのではなく、原材料の調達から製造、販売までのバリューチェーン全体で把握することが重視されています。
また、自然への依存や影響は場所によって異なるため、「何を使ったか」だけでなく、「どこの自然と関係しているのか」を特定することも重要になります。
地域コミュニティや影響を受ける関係者との対話も、自然関連の課題を把握するための基礎的な要素とされています。
木材を例にすると、企業が国産材を購入することは、森林資源に需要を生み出す行為です。
さらに、その木材を国内で製材、加工することを選べば、林業だけでなく、その木を製品へ変えるための仕事や技術にも需要が生まれます。
つまり、企業の調達は、完成した商品を購入するだけの行為ではありません。
どの森林から木を調達し、どこで製材し、どこで加工するのかによって、地域の中に残る仕事や付加価値、森林管理を支える力も変わってきます。
もっとも、企業が国産材や国内製造を選ぶ理由は、社会貢献だけではありません。実際の調達や商品開発においても、さまざまなメリットがあります。
企業が国産を選ぶことは、ESGなど環境経営の実践にもつながる

国産材を国内で製造することには、日本の森林や地域産業を支えるという社会的な意味があります。しかし、企業が国産を選ぶ意味は、社会貢献や企業イメージの向上だけではありません。
ESG経営やGX・脱炭素、TNFDをはじめとする自然資本・生物多様性への対応が進むなかで、調達は企業の環境方針を具体的な行動へ落とし込む重要な接点になっています。
木材の産地、森林管理、製材・加工地、使用量などを把握できれば、国産材や国内製造を、持続可能な調達の実績として説明しやすくなります。
それは、サステナビリティ情報の開示や、投資家・金融機関を含むステークホルダーとの対話においても、企業の取り組みを具体化する材料の一つにもなります。
国産であることは、ESGや自然資本への取り組みを、具体的に説明しやすい
ESGや自然資本、生物多様性への対応が求められるなかで、企業には「環境に配慮しています」という姿勢だけでなく、実際に何を選び、どのような取り組みを行ったのかを説明することが求められています。
産地や森林管理の状況、製材・加工を行った地域、使用した木材の量などを確認できれば、国産材や国内製造を、持続可能な調達や地域貢献の具体的な実績として示しやすくなります。
また、企業のグリーン調達基準や、持続可能な調達方針にも組み込みやすくなります。
ただし、国産材や国内製造であれば、自動的にESG上の評価につながるわけではありません。
どこの木材を使い、どのような森林管理や製造工程を経ているのかを確認し、説明できる状態にすることが重要です。
TNFDが重視する「場所」とバリューチェーンを把握しやすい
これまで企業の環境配慮では、温室効果ガスの削減や再生素材の利用など、脱炭素や資源循環を中心とした取り組みが多く行われてきました。
一方、近年はTNFD、ネイチャーポジティブなど生物多様性や自然資本への関心が高まり、企業が自然にどのように依存し、どのような影響を与えているのかも問われるようになっています。
木材を使用する場合も、単に「再生可能な天然素材を使った」と説明するだけでは十分とはいえません。
重要になるのは、「どこの森林から調達した木材なのか」「森林がどのように管理されているのか」「どこで製材・加工されたのか」「どのくらいの木材を使用したのか」「森林や地域にどのような関係が生まれたのか」といった、木材の背景まで確認できることです。
国産材や国内製造は、この一連の流れを把握し、企業の取り組みとして説明するための選択肢になりやすいです。
さらに、森林所有者、林業者、製材所、木材加工事業者など、バリューチェーンに関わる主体も確認できれば、自然への依存や影響を、より具体的に捉えることができます。
これは、TNFDにおける自然関連のリスクや機会を考えるうえでも重要な情報になります。
持続可能な調達方針に組み込みやすい
企業が自然資本や生物多様性への対応を進めるには、理念を掲げるだけでなく、実際の調達基準へ落とし込む必要があります。
例えば、「国産材であること」「木材の産地を確認できること」「合法性や森林管理について説明できること」「製材・加工地を確認できること」「使用量を把握できること」
などを調達条件に設定することで、木材製品の購入を、環境経営の具体的な活動として位置づけることができます。
FSC認証材などの第三者認証と組み合わせることも、調達の信頼性を高める方法の一つです。
国産であることではなく、説明できることが価値になる
ただし、国産材や国内製造を選べば、自動的にESGやTNFDの評価が高まるわけではありません。
TNFDは、国産品や国内製造を認証したり、点数を付けたりする制度ではないからです。
企業にとって価値になるのは、「国産」という表示そのものではなく、どこの森林と関係し、どのように調達・製造され、自然や地域にどのような影響を与えているのかを把握し、自社の言葉で説明できることです。
国産材や国内製造は、そのための情報を確認しやすくし、企業の環境方針と実際の調達をつなぐ手段になります。
Made in Japanは上場企業だけの話?中小企業にも関係する理由
ここまで、主に上場企業を取り巻く環境情報開示やサステナブル調達の変化を中心に、Made in Japanの価値についてご紹介してきました。
ここまでお読みいただいた方の中には、「うちは上場していないから、あまり関係ない」「プライム市場の企業ならともかく、スタンダード市場ではまだ先の話では?」「一般的な中小企業なら、そこまで気にしなくてもいいのでは?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、環境情報の開示義務という点だけを見れば、現時点ですべての企業が同じ対応を求められているわけではありません。しかし、企業を取り巻く変化は、法令や開示義務だけから起こるものではありません。
上場企業でこのあたりに力を入れている取引先から調達条件として求められるケース。もしくは、銀行や投資家との対話、融資や出資の判断材料として確認されるケース。補助制度の審査で、環境性や地域経済への波及、供給体制が問われるケース。そして、商品を選ぶ消費者や顧客企業の価値観そのものも変化していきています。
こうした変化は、上場企業から始まりながら、サプライチェーンで取引先へ求められる。サプライチェーンでなくとも、金融、顧客との接点を通じて、中堅企業や中小企業にも少しずつ広がっていきます。
1.サプライチェーンから国内製造が求められる
大手企業や上場企業が環境情報を開示するためには、自社の活動だけでなく、原材料の調達先や製造委託先を含めたサプライチェーンの情報を把握する必要があります。
そのため、取引先に対しても、
- 原材料はどこから調達しているか
- どの国・地域で製造しているか
- 製造工程をどこまで把握しているか
- CO₂排出量を算定できるか
- 森林や生物多様性に配慮した調達であるか
といった情報の提出を求める動きが広がっていくと考えられます。
非上場企業や中小企業であっても、大手企業のサプライチェーンに参加している以上、取引先の開示や調達方針と無関係ではいられません。
サプライチェーン 国内製造の対応メリット
国内製造では、原材料の調達先や加工事業者、製造工程との距離が近くなります。
そのため、製造地や工程の確認、一次データの取得、トレーサビリティの確保が比較的行いやすく、取引先から情報提出を求められた際にも対応しやすくなります。
また、仕様変更や試作、小ロットへの対応を相談しやすいことも、取引先の調達基準が変化した場合の強みになります。
サプライチェーン 国内製造 対応しない場合のデメリット
必要な情報を提出できなければ、取引先は自社の開示や監査に利用できません。
すぐに取引が打ち切られるとは限りませんが、同等の商品を供給する企業が複数ある場合には、製造工程や調達情報を説明できる企業が優先される可能性があります。
つまり、価格や品質だけでなく、説明できること自体が取引条件の一部になる可能性があります。
2.銀行からの融資・出資、補助金の判断にも関係する
銀行や投資家が確認するのは、企業が環境に良い活動をしているかだけではありません。
将来も売上を維持できるか、主要取引先の調達基準が変わっても対応できるか、原材料価格やエネルギー価格の変動に耐えられるかといった、事業の継続性を見ています。
また、補助金や支援制度の中には、CO₂削減、省エネルギー、地域経済への波及、国内の供給体制、サプライチェーンの強靱化などを事業計画の評価項目とするものがあります。
国内製造だから自動的に融資や補助金で有利になるわけではありません。
しかし、国内製造を選ぶ理由と、その経営上の効果を具体的に説明できれば、事業計画を裏付ける材料になります。
銀行・融資出資・補助金 国内製造対応のメリット
国内製造への切り替えや製造体制の整備の選択は、環境対応を条件とした融資で、金利優遇を受けられる可能性が広がり、補助金審査で、環境性・地域性・供給体制を加点材料として示せること。
金融機関や投資家に対して、将来の成長性や事業継続性を説明しやすくなる。設備投資や製造体制の見直しを、単なるコストではなく成長投資として提示できる。などのメリットがあります。
実際、地銀の融資などの条件でESGやサスティナブルであることが求められるサービスが増えてきています。
銀行・融資出資・補助金 国内製造対応しない場合のデメリット
脱炭素目標の達成などサスティナブルを条件とした融資商品を利用できず、金利優遇や資金調達条件の改善を受けられない可能性があります。
また、環境性、地域経済への波及、国内の供給体制などを評価する補助制度では、事業計画で十分な加点を得られず、採択の可能性を高める材料を一つ失うことになります。
出資を受ける場合にも、サプライチェーン上のリスクや将来の市場変化に対応する方針を説明できなければ、成長性や事業継続性に対する評価で不利になる可能性があります。
3.消費者の選ぶ基準が変化している
消費者が商品を選ぶ理由は、価格や機能、デザインだけではありません。近年は、その商品を買うことで、「どのような産業を支えられるのか」「どの地域に仕事が残るのか」「どの技術を次の世代へつなげられるのか」といった、購入後に生まれる社会的な価値まで、商品の魅力として伝える企業が現れています。
例えば、アパレルブランドのUNITED TOKYOでは、すべての商品を日本国内で生産する「ALL MADE IN JAPAN」を掲げています。
さらに、単に日本製と表示するだけでなく、商品タグには製造した都道府県が分かる意匠を採用。
福島県のコート工場、佐賀県や青森県の縫製工場など、日本各地の職人や製造事業者との関係を発信しています。
これは、「日本製だから品質が高い」という従来のMade in Japan訴求から、さらに一歩踏み込んだ考え方です。この商品を選ぶことが、国内の縫製工場や職人の仕事を支え、日本にものづくりの技術を残すことにつながる。商品を購入する行為そのものに、社会課題への参加という意味を持たせています。
Made in Japanは、社会貢献だけの話ではありません
Made in Japanを選んだからといって、すべての取引や融資、補助金、販売で有利になるわけではありません。一方で、国内製造によって原材料や製造工程を把握し、その背景を説明できることは、サプライチェーンからの要求に対応することになり、上場企業をはじめ環境経営などの要件がある取引先への訴求はもちろん、あらたにサプライチェーンへ組み込まれる機会を生み出すことにもなります。銀行などでも融資や設備投資の必要性を説明できたり、補助金などこれまで対応できなかった補助金へリーチできたり、消費者に選ばれる理由をつくることになります。
国産材を使う“だけ”から、その背景まで説明する時代へ
これまで、企業が木材を使った環境配慮を行う際には、「国産材を使用しています」ということ自体が、一つの分かりやすい価値になってきました。
もちろん、国産材を選ぶことの重要性は、これからも変わりません。
しかし、ESG経営や脱炭素、自然資本、生物多様性への対応が求められる現在、
企業には、国産材を使用したという事実だけでなく、その木材がどのような背景を持つのかまで説明することが求められるようになってきています。
例えば、
- どこの森林から調達した木材なのか
- 森林はどのように管理されているのか
- どこで製材・加工されたのか
- どのような事業者や地域が関わっているのか
- どの程度の木材を使用したのか
- 自然や地域にどのような価値を生み出しているのか
といった情報です。
国産材を使うことは、この取り組みの入口となりえます。
社会的な意義だけでなく、企業経営への活用も
国産材や国内製造を選ぶことは、森林や地域を支えるための寄付や社会貢献ではありません。
企業にとっても、自社の環境方針を具体的な調達行動へ落とし込む手段になります。
産地や森林管理、製材・加工工程を把握できれば、持続可能な調達の実績として整理し、ESGや自然資本、生物多様性への取り組みを具体的に説明できます。
また、TNFDが重視する自然との接点や場所、バリューチェーンとの関係を把握する材料にもなります。
一方、海外で製造する場合、法制度や商習慣、工場との取引関係、再委託先の把握などの問題から、電力・燃料の使用量や廃棄物量といった一次データを十分に取得できないケースもあります。
その結果、製品ごとの製造工程におけるCO₂排出量を一次データに基づいて算定することが難しく、国別・業界別の平均値など、二次データに頼らざるを得ないこともあるといいます。
もちろん、生物多様性やネイチャーポジティブをはじめTNFD的なところでも同様のことが起きます。
「Made in Japan」で論語と算盤を両立するおすすめ商品
そして、そんな国内製造で、日本国内の社会問題になりつつある伝統的な日本のものづくりの衰退に対してもしっかりと貢献するアイテムを紹介していきます。
モクリルスタンド
国産木材を使い、国内製造で完結するお手軽なグッズで人気のモクリルスタンドです。アクリルなど石油資源に由来しがちなグッズに対して環境配慮になることはもちろん、IPグッズなどでは若い世代がターゲットになると思いますが、その世代の環境配慮意識や、消費にサスティナブルであることが影響することが多くなった時代に合わせて販売商品としてもおすすめのアイテムです。

また、アクリルスタンドなど樹脂系のグッズの値上がりをはじめ、さまざまな外的要因で安定した製造が難しくなっているなかで、それらの解決の一助にもなるかもしれません。
くるまの芳香材(本体のみ)
車のエアコン送風口につけて香りを楽しむアイテムです。木の部分の名入れを車のフロントグリルのデザインなどで仕上げることもできます。
お気に入りのエッセンシャルオイルオイルをつけて楽しむアイテムですが、檜エッセンシャルオイルを付属にしたエッセンシャルオイル付きにもできます。
L時計
鯖江に伝統的に存在している技巧を活かして一枚のヒノキいたからカーブをつくったL型の時計です。
この技巧をデザインに取り込んだシンプルデザインで、インテリアにも自然と馴染みます。
まとめ
Made in Japan・国内製造は、コストだけを考えれば、たしかに高額になりがちです。そのため、必ずしも最適な選択とは限りません。しかし、企業を取り巻く環境は変化しています。
とくにESG経営に関することでは、調達や炭素排出などの証明性で国内製造であることでのメリットが強くなってきてもいます。そのため、上場企業を中心にしているこの国内製造を取り入れることは、じわじわ広がってきています。
スタンダード企業や中堅・中小企業では、まだ直接的に求められることは少ないですが、取引先からはサプライチェーンの透明性として求められるケースが増えてきています。また、金融機関や行政からは環境や地域への取り組みを評価したりなども増えてきています。さらに、市場や顧客からは商品の背景として社会貢献になることがブランド購入動機になっていたりもします。
こうした変化の中で企業に求められるのは、「国内で製造しています」という事実だけではありません。
なぜ国内でつくるのか。その選択が、環境や地域、事業にどのような価値を生んでいるのか。
それを説明できることが、ESG経営などの直接的な実利と、社会貢献などで消費者からのブランド訴求になるとこと、国内製造であることは、それらに関わることで企業の競争力にもなります。
国産材を使うことは、日本の森林を支えることにつながります。
そして国内で製造することは、製材、加工、雇用、技術、地域産業まで含めた循環を支え、森林と地域社会を一体で未来へつないでいく選択にもなります。
価格が高くなるからなぁ、とMade in Japan・国内製造ではなく海外製造を選ぶことは確かに経営の選択として必要と思いますが、日本の森の問題解決や、ESG経営の実利的な要件、上場企業以外でもそのスコープで受ける影響、消費者の意識が変わってきていることを踏まえて、その選択を考えてみてもいいのかもしれません。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。
【ショールームのご案内】
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なお、見学をご希望の場合は、お問い合わせフォームよりご予約いただけますと幸いです。


















